なんでも洗うよハム太郎
ヒロシ「おや、これはいったいなに?」
マルぼん「みらいの大沼家で使用していた洗濯機。いらなくなったから、捨てに行くととこなの」
ヒロシ「へえ。どれ。捨てる前に中に入ってみるか」
マルぼん「え?」
ヒロシ「いままで黙っていたけど、僕は、洗濯機のなかにはいることで快楽を得ることができる人間だったんだ。そんな性癖の持ち主である僕の目の前に、未来の洗濯機があらわれた。じっとしてなんていられないよ!」
洗濯機の中にはいるヒロシ。危険もかえりみず、スイッチを押します。
ヒロシ「あ。すご。まわっているー僕まわっているー洗われているのー」
マルぼん「みらいの世界の洗濯機なんでヒロシは怪我ひとつないのですが、21世紀の洗濯機だとほぼ確実に怪我をするので、絶対にやめてくださいね。絶対に!」
ヒロシ「あふ。すごい。なんか、心に青空がひろがっているよな気分。すがすがしい。気持ちいい。数分前の汚れた自分など、この世から消えてしまえ!」
マルぼん「ああ。みらいの世界の洗濯機には、心を洗う機能もついているから」
ルナちゃん「その洗濯機、うちで使ってみない?」
ルナちゃんの宗教と提携して始めた『洗濯機で心を洗浄商売』は、心に闇をもつ人を中心に大ヒット。ルナちゃんの宗教にも、新規入信者が大量に押し寄せてきたそうです。うはうは。
ルナちゃん「馬鹿をだまして、洗濯機につっこむだけでぼろ儲け。たまにゃいわ~」
マルぼん「……」
ルナちゃん「どしたの?」
マルぼん「やっぱ、あれだ。暴利をむさぼりすぎだよ。もっと格安の値段にするか、宗教関係ナシにしない? それがダメなら、マルぼんは手をひくよ」
ルナちゃん「ヒロシさん」
ヒロシ「へい」
ルナちゃんの合図で、マルぼんに銃口を向けるヒロシ。心を洗う『みらいのせかいの洗濯機』も、足を洗うことはできませんでした。
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