第14話 回忌新宿Ⅷ

 あぁ・・・私はここで死ぬのか。

 朝日は既に登っている。今の私は魔獣と同等、消滅も免れない。

 世界で確認されている6人の異界者、目に何らかの文様を持つ魔眼達、彼らはとてつもない力を持っていると話は聞いていたが、それは事実だった。

 彼女は運動能力が遥かに上がっていた。魔眼ではない何らかの物によってだ。

 どうやら、彼女は私の過去、更には未来を見ていたように見えた。だから、私は驚きのあまり、行動を間違えた。

 いつからだ。何時から私は道を外れた。

 あぁ、体が温かい。最後に異界者に倒されるのも悪くない。魔眼の中でもとてつもない力を持つ彼らに会えただけでも幸運だ。

 私は次こそは・・・成功してみせる・・・。


 体は徐々にバラバラになっていき、そして消滅していった。



「おっと・・・」


 私は彼の死を見届けた時、体のバランスが崩れた。いや、どうやら相当無理したのが効いたらしく、私はもう動けない状況だった。まだ、彼が行おうとした魔術陣が屋上にある。それを消失すれば、私達の勝利だ。

 既に地上のいる魔獣も消滅している頃だと思う。


「・・・いかないと」


 動かない足でも多少は動く。私は階段の方へと歩き出すも、その場で倒れてしまう。その時に髪の色は元に戻り、私はゆっくりと目を閉じていった。

 何時間動いただろうか。何時間戦い続けただろうか。私の体にはそれなりのダメージが残っていた。

 もう何も聞こえない。先程聞こえていたサイレン音も聞こえなくなっていた。その場で、眠るかのように気を失っていった。



「終わったんですね」

「みたいね。彼女もそれなりに疲れているみたいだし、早くベットに運ばないと」

「ですね。私は既に動けるほど体力は残ってませんが・・・」


 藤崎と奄美は倒れた燐音を見ていた。二人で肩を並べながら座っていた。奄美はただ、階段を急いで登ってた影響が今になって出ていただけであるが、彼女もそれなりと心配していた。

 二人がかすかに笑っている時、屋上にてヘリが接近する音が聞こえてくる。


「どうやら、迎えが来たみたいね」

「・・・そうでうsね。私も少し休ませてもらいます」

「そうしなさい。今は疲れを癒やす方が先決だから」


 藤崎は目を閉じ、深く眠り始めた。屋上にヘリが到着した頃、奄美はそこで待ち続けていた。

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異界のジャンヌ 白宮 レン @sirakuni

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