第9話 回忌新宿Ⅲ

 新宿に来て、買い物や食事を済まし、いざ帰ろうとした時には既に夜10時を回っていた。その頃になった時、姉から一本の電話が鳴った。


「もしもし、姉さん?」

『あ、燐音?今日少し仕事で帰るの遅れるかも、最悪は朝方に帰るかも』

「分かった。私もいま新宿にいるから、私も遅くなるかも」

『そう、分かったわ。それじゃあね』


 姉からの電話を終え、時刻も確認した。ちょうど帰り時、私は服を4種類、ズボンを2種類程購入し、その店の袋に入れて持っていた。先輩も10着程は購入していた。その分、金銭は服など一切使わずに商品券を全て使い切ったので、今回は昼に食べたランチ代だけで済んでいた。


「姉って白御原遙華はくみはらはるかさん?」

「え?知ってるんですか?」

「一応ね。私達と一緒の人だし」

「姉は公務員とか言ってましたが・・・」

「一応私達は国家が認めた武装集団みたいな物だし、公務員としても合ってるよ。多分」


 まあ、武器の仕様が認められている時点で、国が認めているようなものだ。もし、認めてなかったらそれは、武装集団で国家に害を与える存在になりかねない。

まあ、なにか犯罪に近い行動を起こさない限りは大丈夫だと思う。

 夜の街、昼と違って人も帰る人や夜遊びする人が多く出歩いている。久々にこんな時間まで買い物した。姉と一緒に昔に何度か一緒にこういう所を行っては色んな物を買ったりしていた。

 通路を2人で歩いていた時だった。1人、その場には似合わない神父服を来た人が横を通った。私は足を止め、その男性に振り向いた。


「ん?どうしたの」


 先輩は少し歩いてから私に気付き、足を止めて声を掛けた。男性は一定距離歩いた時、足を止め、こちらへと振り向いた。


「・・・私に何か?」


 日本人、ではなく見た目は外国人。神父服を着用しており、左手には聖本を持っていた。


「・・・いえ、何も」


 私は男性を見るのを止め、改めて歩き出した。だが、男性は私を引き止めた。


「・・・待ちたまえ」


 歩き出した時、彼が私に声を掛けた。その声に私は足を止め、再度彼へと視線を向けた。


「・・・間もなく、ここは死の場所へとなる。そなたは運がいい。今のうちに離れることをおすすめしよう」


 意味不明な事を彼は言いながら、歩き出した。私も先輩も何のことか分からずにその場で彼をずっと眺めていた。

 神父の姿が見えなくなり、私達は互いに顔を見た後に歩き出した。


「なんだったのあれ・・・」

「・・・分かりません。ですが、ここで何かを起こす。そんな発現にも聞こえました」

「いつでも動けるように」

「分かりました。動けるようにしておきます」


 私達は何事もなかったかのようにただ、最寄駅へと向かった。



「これで最後か」


 神父はある路地裏にいた。壁に一枚の札を貼り、そこに釘を勢いよく突き刺した。すると、札は光だし、その輝きは大きくなっていった。


「さあ、さあ、回忌の時です!!」


 彼が大きく言葉を出した時、光は彼を包み込んでいった。

 新宿、8つの光柱が上空へと伸びていた。それをなんだとばかりに新宿にいた人達は足を止めて、空を眺めていた。写真取る者や動画取る者、SNSで拡散する者で溢れていた。そんな時、どことなく悲鳴があっちこっちで響いた。

 魔獣、新宿という場所に各地で大量に出没した。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます