第7話 回忌新宿

「入って一ヶ月ね。君も慣れてきた頃か」

「そうですね。奪い合い、獲物は待ってくれないってのも実感しました」

「一緒に行動していた藤崎はどのように見えた?」

「えぇ、実力はしっかり付いてきてるかと、何よりも対応能力は私以上ですね。まるでような行動をしている感じでした」


 事務所、昼間に私達は集まっていた。今日は前から集まるように端末にメールが送られていた。何のために集まったかは当日に発表するとも書かれていた。

 なので、昼間一時頃に集まっていた。私自身もこの日はやることもなかったので、来た感じではある。


「そう、そろそろ魔術として覚醒するかもしれないか・・・」

「私もそう思いました。素質は十分あるかと」

「・・・私にはそんな魔術としての素質はないと思いますけど、いつも手伝ってもらってばっかですし」


 私は用意されたお菓子を口に入れる。それにお茶をすすった。

 私が今まで戦ってきて何とか戦えれるようになったけど、それでも身軽には動けない。まだまだこの2人には足を引っ張るし、何よりも私は彼女達に話してない秘密がある。

 秘密は誰しもある。私の中にもだけど、これは私だけの問題だ。誰にも解けない問題であり、私の生きる目的でもある。まあ、今では記憶が頼りな状態だから、今の所何の解決にも至ってない。

 分かっているとしては、私とを持っていたぐらいだ。


「まあ、今後の楽しみって事ね。さて、集まってくれた理由を言ってなかったね」

「そういえばそうですね。今日に限って何なんですか?」

「ここに新宿にあるデパートの商品券がある。2人で楽しんできたらって思ってね」


 先輩は奄美さんから商品券を4枚受け取って、その内容を確認している。その後に声を上げた。


「・・・使用期限が今日なんですが・・・」

「ハハハ・・・何のことかな」


 目を泳いでますよ奄美さん。今日まで色々と私達も奄美さんも動いていた。それは仕方ない事であるが、まさか使用期限当日まで引き伸ばすとは思いもよらなかったけど。

 それにしても、このお菓子美味しい。今度どこかで見かけたら買おうかな。


「一応、念のためには装備は一式持っていくように、異常がないとは限らないから」


 見た目はただの剣道部の帰りか、どっかにある場所へと移動中にしか見えない。魔具も見た目はアクセサリーみたいなのもあるので、何も知らない一般人には分からないけど、念の為のカモフラージュだと思う。

 奄美さんの判断は決して間違ってない。いえ、その選択は今夜に起こる問題の対処に真っ先に取り組めるのだから。

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