冒険者VS邪龍神教 2
シロウが中心に向かっている一方、戦場の中心では…、
「ぐあぁぁっ!!」ズシャァァ!!
「た、助け…ガッ!」グサッ!!
「…………弱い。」
一人の邪龍神教の信徒の男が冒険者達を殺していた。
その男は奇妙な形をした剣を持っている。
「この程度か…。」
男の周りは冒険者たちの死体が転がっている。その中には冒険者達を指揮していた男もいる。
「こうしていれば…例のヤツも出てくるはず…。」
そうして男は向かってくる冒険者を次々と殺していった。
「ふぅ、ここが戦場の中心か?」
数分走り続けてやっと着いた。いったいどれだけの邪龍神教の信徒を気絶させただろうか。
それにしても妙に静かだな。戦場の中心だからもっと戦いが激しいかと思ったんだが…。
「ん?何だこの臭い?」
この臭いは臭ったことがある。確か…血だったか?
でも、何で血の臭いがここまでするんだ?ここは外だしここまで臭いがすることなんて余程のことがなければ無いはずなんだが。
「…?何だ、あれ。」
まるで山のような何かがある。あれは……!!
「死体…?」
それは死体の山だった。それも、死体の全員が冒険者達のだ。
「……ようやく来たか。…創造スキル持ち。」
「——!?」
死体の山の上に男がいた。この死体の山はこいつ一人がやったのか?そうだとしたらこいつの強さは半端じゃないはずだ。
それよりも、
(何なんだ。あいつが持ってる禍々しいオーラを纏った剣は。)
あんな剣は今まで見たことがない。そして、その剣には血がついている。ちょっとやそっとじゃない。あいつの剣の刃にドバっとついているのだ。ということは…、
「これをやったのは…お前か…?」
「…あぁ、…それがどうした?」
俺は、その言葉を聞いた瞬間に持っていた刃を潰していた剣を地面に刺した。
こいつは生かしてはおけない。こいつ一人でこの戦いを終わらせることなど容易な事だろう。
俺という存在がいなければ。
「創造!!」
「………。」
消費魔力は50。鋭さ、切れ味、耐久力を上げて今作れる最大の剣を作る。そうでなければあいつには勝てない。こいつには最初から全力でやってやる。
「はああああ!!」
「………。」
創造した剣で相手を切りに行く。奴は手を動かしていない。まるで、かかってこいと言っているようだ。
なら、それに応えよう!!
そのまま相手の首を切った。誰から見ても完全に俺の勝ちに見えた。
しかし、
「な!?」
俺の攻撃は当たることはなくやつが持っていた剣で防がれた。それも、俺を見ずに。
「…その程度か?」
「——!」
その瞬間、とてつもない殺気が放たれた。俺は急いで相手の間合いから離れた。
「…ほう、どうやら感だけは鋭いようだな。」
俺がこいつに勝つには少々無理をするしかないようだ。
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