第436話 祖母、肺に水

 2022/02/22(火)

 母が仕事休みだったので、祖母についていた。

 病院へ相談に行くのに、祖母をつれていった方がいいかと電話で確かめたらしい。

 連れてきてくれと、言われたそうだ。

 そして、CTスキャンで祖母の肺に水がたまっていることがわかった。

 この水が増えるとゼイゼイいい始め、そうなったら救急車で運ばれるしかないそうだ。

 新たに利尿剤とばい菌が入らないようにする薬と、あとなんかひとつ、処方されたそうだ。

 基本水分と塩分を摂りすぎているので、梅干しが禁止された。

 前の日は久々だったので梅干し二個も食べたのよ、と母が言っていたっけな。

 わたくしも腎臓がよくないけれど、最近母の料理は塩辛いからそのせいかもしれないな。

 はっきり言ったら、母は「気を付ける」と言ってくれた。

 いや、味付けを任せてくれるんなら、わたくしが作ったっていんだよ? でも、台所は戦場でしょ。

 船頭多くして船山に上るって言ってね。

 その場をとりしきる人は、大勢いないほうがいいの。

 で、祖母よ。

 その日は母が、膝で祖母のお尻を押し上げてなんとか二階へのぼったんだって。

 ソファに足をのばして、ひなたぼっこを楽しんだらしい。

 朝方は冷えたけれども、昼はあったかかったって。

 うんまあ、それだけ聞ければいいや、と思って祖母の部屋に夕飯を運び込む。

 会話はそこそこだけど、和やかに過ごした。

 楽しかったなあ。

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