第77話 自衛して、スコちゃん

 スコちゃんは無防備。

 わたくしが少し体をずらすと、すぐさまそこへ頭をすべりこませてきたりするから、ベッドでくつろぐこともできない。

 いつも通りにごろーんってしたら、スコちゃんを踏みつぶして圧死させかねないのだ。


 すごく怖い。

 小動物と暮らすって、すごく神経をつかう。

 反面、別の世界を垣間見られて特別感を味わうこともできる。


 まずね、スコちゃんが玄関へ逃げるでしょ。

 様子を見てると、おかしいの。

 姿見の前で、自分の影に硬直してる時間が長い! 長靴に鼻先ツッコんでたり、ゴミ箱にダイブしたり、またセサミストリートのクッキーモンスターみたいに、頭だけ出してこちらを見てたり、かわいい。


 おしゃべりな時計、クロックマンの時報にいちいち顔をあげたりね。

 今は慣れたみたいだけれど。

 あとはそうだな、うれしさをダイレクトに表現するので、ギュンギュンくる。



 鳴き声が「うきゅる~~ん?」とか、のどで鳴くのでキュンキュン。



 その存在があったかい。

 おや? いつの間にかお惚気になってしまった。

 しかし、警戒くらいしてほしいのは本当。





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