第49話 わくわくを始めよう。

 パープルノートPart2(赤紫)のエンディングが決まった。

 たった、2、3行書いただけで、どきどきしてしまった。

 あとは物語をどう切り出すか、迷うところである。


 下書きに入る前に、この物語は、ホラーという苦手分野でもあることから、設定から時代背景まで、A4判の紙2枚に細かい字でいっぱい書き込んでおいたのだ。

 それが功を奏して、感動的なラストが浮かんだ。

 もう、このときめきが大切すぎて、世に出したくない。


 世間の目にさらして、あーだこーだと評論されるのも避けたいし、見向きもされずに埋もれてしまうのも嫌だ。

 だからといって、進んで営業する気もおきない。

 いいものは、おのずと認められると信じたい気持ちがあるのだ。


 だからわたくしは、この物語を始めなければならないし、わくわくどきどきするものにせねばならない。

 これは創作者の使命だ。

 物語がわたくしに書かせるのだ。


 間違いない。

 今、物語がわたくしを見つめている。

 一体どれだけのことができるんだと、問いかけている気がする。


 この物語のキャラクターは、わたくしが想像したものであるし、自己完結しがちなわたくしの宿命を受け継いでいるけれども、その欠点を補って余りある、魅力のあるものに仕上げたい。

 意欲むき出しである。

 だって、エンディングが決まったのだ。


 始めるしかないだろう。

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