「どこか」を見つめているエッセイ。「発達障害」と「僕」の間の、なにか。
- ★★★ Excellent!!!
- 柳なつき@アゲイン完結準備中
発達障害をおもちのかたが、症状や苦手なことを自覚されながら、お仕事をはじめとした日々を生きていくエッセイ――というだけで、すでに読んでみたくなるかたも多いと思うのですが。
日記に似た形式で、ごく普通につづっているようで。
その筆致。
一見迷っているようでいて、しかしどこか躊躇なく、「どこか」を見つめる精神がそこにあるな、といつも感じます。
その「どこか」というのはもしかしたら私が勝手に感じているだけかもしれませんし、それがどこなのということも、よくわかりません。
ただ、発達障害(や、いわゆるグレーゾーン)をおもちのかたのなかには、その名前の通り周囲と食い違うなにかでこぼこがあって、
そこをここまで当たり前に、迷うかのようでいてまっすぐ、射貫くように見つめるエッセイは、なかなかほかに味わえるものでもないのではないかな、ととても貴重に感じているのです。
タイトルにある通り、「発達障害と僕」――その関係性に存在している「なにか」が、もしかしたらいわゆる一般的な普通のひととはけっこう違うから、それを私は「どこか」という表現で感じているのかもしれません。
日々更新を心待ちにしているエッセイのひとつです。更新があると気づくとすぐに読ませていただいてます。今後ともこういったお話をたくさん読みたいので、応援しております。