読了後のレビューとなります。
舞花という少女。
主人公であるタケル君の前に現れた彼女は、明るくて何処か不思議な少女……なのですが、彼女はある秘密を抱えています。
秘密については、ネタバレになってしまいますので、レビューでは詳しく語れないのですが、彼女が秘める秘密が物語の中で描いていく繋がりと温もり。
また、物語の中で展開されます三角関係というもの。多くの物語で描かれています、多感な少年と少女を巻き込んでいく三角関係というものは、誰か何かを犠牲にしたりとか傷つけたり……というものが多いと思うのですが、この物語で描かれています三角関係はそうではありません。
どのような三角関係なのか?は、是非物語を読んで触れてみて頂けたらと思います。
作者様の優しさや、誰もが前を向いていけるように……という、願いが込められた物語。
主人公タケルのリアルな想いを追いかけながら、未来に向かう物語を追ってみてください。
三角関係の青春恋愛ストーリー。儚く切ない運命が三人の男女に立ちふさがります。人の生死を扱う重い題材ですが、文章も読みやすく読後感も悪くないので、どうか最後まで読んで欲しいです。
この物語の真骨頂は31話からの【タケル編】ではないでしょうか。作品を通じて作者様の伝えたい想いが、そこに集約されているように感じられました。人が前を向いて進んでいく上で、とても深いテーマだと思います。
ひとつの節目を終えて、新たにはじまるもうひとつの三角関係。ネタバレになるので詳しくは書けないのですが、大切な何かを失った経験のある人を、かすみ草ようにふわりと優しく包み込んでくれるお話です。その意味を、どうかみなさんの目でお確かめください。