微睡の女神 ~愛する姉を救うため、彼らは何度でも立ち上がる~

作者 元柳勇樹

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★★ Very Good!!

 二組の姉弟が、それぞれ辿る数奇な運命の物語です。

 魅力的な登場人物が目を見張るアクションを見せるのですが、やはり最も印象に残るのは、二人の姉の存在でした。

 露出している時間は短く、描写も文章全体から考えれば少ないとしかいいようがありません。

 それでも印象に残るのは、作者のいわれる「あまりにも無垢な姉弟愛に、あなたはきっと魅了される 」の通り、濃厚で、読者の感情に訴えるものがあるからだと思います。

 姉弟の喜怒哀楽が全てあったからこそ、登場人物の感情と読者の感情とが一致したのだ、と。

 そして私の心に浮かんだのが、ひとこと紹介の言葉でした。

 人は感動しても泣く、悲しくても泣く、怒りを感じても涙は出るし、それは血や汗と違い、比較的、容易に堪える事ができてしまう。

 姉弟が流したくとも、堪えているものを一文字で表すならば「涙」だと思いました。

 そして涙の色はと訊ねられれば、それは人それぞれ違い、魅了される部分も、人それぞれ違うはず。

 だからこそ、皆に読んで、感じてほしいと思う心がある物語です。

Good!

まず、話の内容に引き込まれました。

異形の姉を慕う弟。
事故に巻き込まれた姉の仇を取ろうとする弟。
そこにあるのは、姐に対しての、美しいまでの愛でした。

私も姉弟モノを書いた事があるのですが、こんな綺麗なお話は書けなかった。
まるで背景が、透明であるかのようなお話です。

この作品に出会えてよかったと思います。

★★★ Excellent!!!

実際に存在する地名や大学名は、登場人物がまるで自分と同じ世界で生きているようなリアリティを、かと思えば私たちの世界に存在しないアンリアリスティックな魔術の存在する世界観。

テストやレポートに勤しむ普通の学生の普通の日常、かと思えばそんな彼らが担った使命はカルト集団の退治という非日常。

そして姉を取り戻すという同じ使命の元戦うも、置かれた状況は対極にいる錬とカミーリア。

このお話は対比の小説で、この極地にあるものを上手く書いているからこそ作品に独特の魅力が生まれているのだと思います。 単純に面白く、続きが気になる作品です。


とにかくみんな幸せになって欲しい…!