第3話

然現れたこの少年は、真紀の苗字を呼んだ。


そのため、真紀は驚いて

どうして自分の名前を知っているのかを尋ねようとした


その前に携帯電話が鳴り響いたのだ。


携帯を取り出した真紀は、彼氏からのメールであることに気づいてメールを返そうとした


すると、この少年が物珍しそうに携帯をみたのだ。


「ねえねえ、これなに?」


「え?」


少年の言葉に、真紀は耳をうたがった。


いまどき、携帯電話なんて子供でも持っている


それなのに、この少年は初めてみるような顔をしているのだ。


「携帯よ。携帯電話・・」


「ケイタイデンワ?このちっこいのが電話なのか?」


少年は本気で驚いていた


まさか、この子

まさか、光孝君?


ちょっとまって・・


まさか


真紀は、ある可能性を思い立った


そんなことが起こるはずはない


「ちょっと、貸して、かして」


このなつっこさというか、似ている?


真紀が許可する前に少年は携帯を奪い取った


「うわああ、すげえ、魔法みたい」


「ちょっと・・」


少年はどうなっているのかを探るかのように携帯を動かしたりした


そのとき、突然音楽が鳴りはじめたために、少年はびっくりして携帯電話を取り落としそうになった


「これ、ウォークマン?電話じゃないの?」


少年は混乱しているようだった。


「ちょっと、かして」


真紀はそれを奪い取ると、電話の通信を開いた


「お母さん、ごめん、うん、うん。ああ、彼、次の便で来るのよ。仕事の都合で・・。うん、うん、」


少年は興味深げに真紀のほうを見ていた


真紀は母親との会話を追えて通信を切る。


「本当に電話なんだ。」


「あなた・・名前なに?どこから来たの?」


「おれ?あ、そういえば、」


少年はようやく自分の置かれた状況を思い出したようだった


「おれ、車に轢かれそうになったんだ。あれ?轢かれた?」


困惑する少年を真紀は見詰めた


やっぱり似ている


光孝くんに似ている


似ているどころじゃない


そのものだ


真紀の記憶にある光孝君そのものだ。


でも・・


そんなことが・・・


「あなた、今年何年かしっている?」


「え?」


少年はきょとんとする


「いま何年?」


「おれを馬鹿にしてんの?子供だからって」


「いいから、答えなさい」


「1992年だろ・・」


やっぱり


真紀は確信した


「あなた、もしかしてT小学校六年一組の前川光孝くん?」


「え?なんで俺の名前知っているの?」


彼は目を大きく見開いた


やっぱり……


この子、光孝くんか


タイムスリップしてきたらしい


しかも過去から……



「知っているわよ。私は黒江真紀だもの。あなたのクラスメートの……」


その言葉に光孝という少年は驚愕した

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