『追憶のゲシュタルト I 』——人喰ノ鬼編——

作者 紡樹

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★★★ Excellent!!!


人喰ノ鬼編はシリーズ全体として見ればまだまだ始まりの部分。多くの謎が散りばめられており、核心を掴めそうで掴めない絶妙なラインで物語は展開していく。

特に
『人を人たらしめる7つの鎖』
『人の選択肢と可能性』
という言葉は大いに引っかかるところであり、同時におもしろさを感じさせてくれる部分だ。

この2つはシリーズの鍵となると私は信じている。引き続き楽しんでいきたい作品だ。

★★★ Excellent!!!

序章から、いきなりどうしようもなく救いのなさそうな場面から始まる。
そしてそこから続く、全く脈絡のないよくある大学生の日常風景を切り取ったような第1章。この日常と非日常のギャップに、思わず引き寄せられる。
何気ない日常がどのようにして壊れ、序章の終末的光景に繋がっていくのか。今から楽しみである。

★★★ Excellent!!!

 リニューアル前と本筋は変わらない印象だが、より「読み手文章」に進化している感じ。元々映像的な文章だが、一段と読みやすくなり、その分映像もより鮮明になっている。従って「縦組み」読みをお勧めしたい。
 日本語の物語文章は基本的に「縦組み」読みが向いている。最近もっぱら普通に目にするのは「横組み」文章だが、事務文章とかメールやネット文章的で味気ない。例えて言えば、やはりおいしいご飯は蛍光灯やLED下で食べたりしてはいけないのだということ。ローソクの炎とまでは言わないが、せめて白熱灯下で食べるのがお勧め。
そしてこの物語の光は、時に明るく、特に暗く、時に日常的に、時に非日常的に変化し、現代人間社会のリアルな陰陽師を映し出していくのかもしれない。
リニューアルバージョンの今後に期待!!

★★★ Excellent!!!

ダークファンタジー好きには堪らない世界観。現代日本が舞台となっている点もこの作品の魅力の一つだ。作者が表現する『日常』が、私達が日々過ごす『日常』の風景そのもので、主人公が見ている景色がはっきりと映像化され物語に入り込みやすい。仕草・動作が丁寧に書かれており、登場人物がその時どういう状態であるかとても分かりやすい。
しかし主人公の感情は分からない。読み取れない。そこが面白い。主人公の友人達と同じく、彼の意識はどこか遠くにあるような印象を受ける。彼は何処へ行ってしまうのだろうか。

これからの展開が楽しみで仕方がない。日常の崩壊を、是非見届けたい。