第8話 迫るインフレ化と俺の強化案
ならばだ。
参考までに聞いてみよう。
「文月の最強の武装というのは何だ」
「準備時間を充分もらっていいならさ、反物質生成による核爆発」
えっ?
今何と言った?
「残念ながらクォークの状態からバリオンを構成してと順を追わないとイメージが出来ない。でも本気で発動させれば戦場は跡形もなくなるんじゃないかな。効率的に質量をエネルギー化できるから」
おいおいおいおいおい。
俺は理解した。
こいつはより強い攻撃を考える必要は無い。
究極に近い状態までの方法論を既に持っているから。
「そこまで行かなくても、通常の究極魔法の色々とかも使えるしね。ただあんまり調子に乗るとエネルギー切れになるしさ。出来るだけ最小限のダメージで倒すようにしている」
自由気ままな武装に見えても文月なりの限界はある模様だ。
でもこいつの自由度を考えると。
遠距離支援のみでも文月1人で敵を抹殺出来るんじゃ無いか。
「言っておくけれど私の究極攻撃、どれもエネルギーが半端ないからさ。多分1発で打ち止め。それに味方まで殲滅しかねない。そんな訳で接近戦にならないよう護衛をつけてもらって、ちまちま相手を削る方が好みだし望ましいかな。あと防御は案外弱いからね。宜しく頼むよ」
なんだかなあ。
そう思いつつ俺は結論を出す。
敵がよほど強い状態ならば、文月に全部任せよう。
その方がお互いのためになる。
きっと、でも。
「それなら葉月、そんなに強力な攻撃を手に入れなくてもいいんじゃ無いかな」
むしろ文月の直衛として高機動近接戦をした方がいいような気がする。
「葉月は葉月で戦闘スタイルがあるからさ。でも大丈夫、きっと強力な武器を見つけてくるよ。それも次回までにね。
それに敵の武器もきっと進化するだろうからね。現に今日の大型の敵は装甲を強化してきた。だからまあ、努力するに超したことはないと思うよ、きっと」
何か絶望的な結論が返ってきた。
まあ、きっと、その意見は正しいのだろうと思う。
そうだとすると……
敵と味方のパワーアップのインフレ化と、携行可能現代兵器までしか使えない俺。
この先俺は大丈夫なのだろうか。。
今更悩んでも問題はきっと解決しない。
それはわかっているのだけれど。
◇◇◇
さて。
家に帰ってパソコンを起動する。
武器やら防具やら装備を色々調べる為だ。
この知識が俺にとっての戦力になる。
取り敢えず基本の米軍装備一式のページを見ながら考える。
「そろそろ多少の反動は気にせず色々武器を使ってみた方がいいかな」
俺は自分の体力を信じていない。
だから今まで使っている武器は全て無反動タイプだ。
後方に爆炎を散らすタイプからリコイル等で工夫したタイプまで。
でも小型が多いと小銃レベルでは無く機関銃が欲しい。
ある程度連射しても大丈夫なもの。
かつ最低限5.56ミリNATO弾並には威力がある物。
でも無反動機関銃等というものは調べても存在しない。
今使っている無反動小銃だってかなりの珍品なのだ。
「真面目に探して訓練するか」
そんな訳で。
ミニミにしようか。
M27にしようか。
テレスコープ弾系統はどこまで開発が進んでいるのだろう。
そんな事を考えつつネットを漁る。
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