第12話 ↑ にそって進む

エリカとフィリップ・モリスが↑にそって、道路を進み出すと、再び街に戻ってしまった。一番星が遠くのエリカ達の学校に輝き出し、道路は赤い文字で【止まれ】と描いてある。店に並んでいるぬいぐるみ達が怒ってキャッチボールをし出し、機械は悲しい故郷の歌を歌っていた。店に置いてあるタイプライターが勝手に動き出す。嘘だらけの広告が並ぶなか、マネキンが焼きたてのパンを焼き、コーヒーメーカーで珈琲を作っていたのでエリカとフィリップ・モリスはパンを食べ、コーヒーを飲んだ。うーん。美味い!もう一杯!フィリップったらいつまで珈琲飲んでるのよ!眠れなくなるわよ!今日は君と夜を過ごす予定だから平気だね!愛しいエリカよ。ふふふ。添い寝してあげよう。あなたのガールフレンドにしてればいいでしょう?私に何の用なのよ。ああ、あんなのに比べたらエリカ!エリカを嫉妬させるつもりで付き合ってるんですよ僕は!そう。最低ね!あ、この店服屋じゃないか?俺が買ってやろうか?


ラジオから、ラブストーリーやクリスマスの歌が流れる。道を歩いている義肢をした少年がくるりと一回転し、親らしき人物と手を握る。落ち葉がカラカラと素早い小動物のように通りを抜ける。


赤い文字で【止まれ】と書いてある道路の先には、結婚式の広告が建っている。


わはは。行ってみようかエリカ!


・フィリップ・モリスについていき、【止まれ】を超える。


https://kakuyomu.jp/works/1177354054886261948/episodes/16816927861934059509


・フィリップを静止する。



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