第100話 頼りがいのあるお兄さん



 ネーミングセンスの話題は絶対に人に話さないように、よく言っておかないと。

 らいかの将来のために。


 間接的に僕もあんなセンス持ってるって思われるのが嫌っていうのもあるけど……。


 とにかく、らいかのステータスを確認した後は、レベリング内容の確認していく。


 シロナに話した内容を少し編集する形だから、説明にもなれたものだ。


 できる限りの事は気をつけるし、安全第一というのは変わらないけど、そんなに構えなくてもも良いだろう。

 自分で言うのは何だけど、高レベルプレイヤーである僕がこの場にいるわけだし、滅多に大変な事にはならないんじゃないかと思っている。


 妹がいるんだから、たとえ凄腕のPKがやって来たとしても手出しさせるつもりなんてないし。

 まあ、シロナも一応?

 ほら、女の子だし。


 あ、でも、何かこの言い方しているとフラグになりそうで怖いなぁ。


 モンスターの姿を探しながらフィールドを歩いていると、シロナに話しかけられた。


「ニルバさん、何だか張り切ってますよね、私の時と違って」

「え?」


 もしかして責められてる?

 とも思ったが違うようだ。


「いつもより何だか頼りがいがある様に見えます」


 どうしてか嬉しそうな顔をされた。

 シロナの心情の変化は分からないけど、何だか居心地が悪い。


「それって、逆にいつもは頼りがいが無いって言ってるようなもんだけど」

「え、そういうわけじゃ……」


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