飴と傘 ~展覧会のあとは雨~

作者 嵯冬真己

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★★★ Excellent!!!

 
 展覧会場の出口で再会した遥丘美琴と長谷晴寿。
 成長した二人は中学時代のクラスメイト。
 二人はお互いの思い出をしっかりと覚えている。

 この作品では二人の思い出はいくつも描かれていないけれど、きっと中学時代には多くのイベントがあったことだろう。
思い出の一つ一つは絵画の点描のようなものだろうと想像できる。

 点描が集まり一つの絵画が生まれる。
 二人にとっての思い出は「再会した二人」という絵画を構成する点描でありドロップだ。
 二人の間ではなくても、多くの点描が彼らにはあり、それらを含めて再会した二人のこれからが絵画となる。

 何とも可愛らしく、そして美しい描写と感じた。

 そして、最後の雨(ドロップ)が落ち、恋仲になるかは判らないが、二人の仲は進展し新たな点描を加えていくのだろうと予想させる最後がとても愛おしい作品です。