227話 「風呂だ! 風呂に入るぞ! その前に脱ぎ脱ぎタイムだ! オレが脱がすぞ!」


(うむ、セノアたちも打ち解けたようだし、ずいぶんと馴染んできたな)



 シャイナの馬鹿騒ぎによって、一番気がかりだったセノアも場に馴染んできたようだ。


 しかし、まだ足りない。


 アンシュラオンが求める一体感を得るためには、もう一つ欠かしてはならない要素があるのだ。




「風呂だ!! 風呂に入るぞ!!」




 それは―――風呂。



 古来より、日本人が仲良くなるために利用してきた最強のツールである。


 特に男女が仲良くなるためには必須で、恋人間でも一緒に入るかどうかが大きな分かれ目となる重要な要素だ。


 風呂に入らねば許されない。認められない。いったい誰がこのままで終わらせようと思うのか。


 古今東西、風呂を描かずして成功した物語はないのだ。ぜひ入らねばならない。風呂に! みんなで! しっぽりと!



「風呂の用意をいたせ!! 余は風呂を所望するぞ!」



 ちょっと殿様風に言ってみる。意味はない。



「し、師匠っ! それはまさか…」


「っ!? 先生…まさか…」



 その言葉に反応したのは、サリータとシャイナ。


 この二人は以前、お風呂でいろいろとあったのでピンときたのだ。



「お前ら、何を赤くなっている?」


「だ、だって、先生のお風呂ってその…あれであれであれですし」


「言っている意味がわからんぞ。なんだ? 犬の分際で神に意見を言うというのか? ああん? 逆らうなら尻を引っぱたくぞ!」


「先生がやたら高圧的だ!」


「オレは神だからな! 神の世話をするのが弟子の役目だ! そうだろう、サリータ!」


「はい、師匠! その通りです!」



 と言いながら、真っ赤になってガチガチになるサリータ。さほどたいしたことをしたつもりはないが、二人にとってはなかなかの体験だったようだ。


 シャイナに至っては「濃厚カルピス」まで飲ませてしまったので、トラウマになるのは理解できるが。



(そういえば二人ともまだ処女だったな。恥ずかしいのも仕方ないか。まあ、オレは処女しか手に入れないけどな。もちろん他の子たちも処女なんだが……ん? 待てよ。本当にそうか? まだ見てない子がいるよな…ちらり)



 自分は処女以外の女性を仲間に加えないので、ここにいる全員が処女である。


 ただ、セノアとラノアはまだ確認していないことを思い出す。



(モヒカンが所有する白スレイブは基本的に処女のはずだ。完全ではないとはいえ処女膜は確認できるからな。だが、自分の目で確認しないといけないだろう。よし。そうしよう)



「あっ、お風呂の用意をします!」



 だが、何も知らないセノアは、この反応。


 まさかその風呂が、自分の処女を確認するために使われるとはまったく思っていない。予感できたらエスパーである。



「いやいや、風呂の用意はオレがやるから大丈夫だよ」


「え? で、でも、ご主人様にやらせるわけには…」


「大丈夫、大丈夫。みんなで入るんだから」


「メイドとして私が……え? み、みんなで…ですか? 私も?」


「もちろん! それが目的…じゃなくて、みんなで入るから楽しいんだ。裸の付き合いって言うだろう? 肌と肌が触れ合って初めて仲良くなれるんだ。これ、オレの国の習慣ね」



 完全にオッサンの思想である。社員旅行でこんな発言をしたら、後日セクハラで訴えられるだろう。


 だが、間違いではない。食事や風呂を共有することで親密性が増すのはデータで証明されている。


 そう、これはデータで示されていることなのだ!!!


 だからしょうがない。しょうがないのだ!!



「いやー、楽しみだなぁ。こんな大勢で入るのなんて子供以来だよ。前も温泉とかあまり行かなかったし、山でも姉ちゃんとしか入らなかったし…ドキドキだな!」


「し、師匠、じ、自分はどうしましょう!? 見張りがありますが…」


「遠慮するな。オレがいる以上、見張りなんていてもいなくても同じだ。お前も入れ」


「は、はい!!」



 さりげなくサリータの存在意義を完全否定したが、事実なので仕方ない。


 それに対して何も思わないのは、彼女の知能が低いからか体育会系だからか。どちらにしても美人がゆえに残念な女性である。



「せ、先生…わ、私はべつにいいですよね?」


「何を言っている。お前が一番臭いんだろうが」


「臭くないですよ!? これでも気を遣っているんですから!!」


「んん? そうかぁ? 臭う、臭うぞ。麻薬と薄汚れたドブの臭いだ。お前からプンプンと臭う! それでよく堂々とお天道様の下を歩けるな」


「前から思っていましたけど、乙女にその言葉はどうかと思いますよ!!」


「あー、キャンキャンうるさいやつだ。サナ、さっさと捕まえて連れてこい」


「…こくり、がしっ」


「あっ! サナちゃん、駄目! ズボンを引っ張らないでぇ!」


「…ぐいぐい」


「なんか力が強くなったような…! 駄目駄目駄目、あーーー! 脱げたー!」


「服を脱ぐくらい静かにできんのか。まったく…」



 シャイナがサナに捕まって服を脱がされる。


 サナも少しずつ強くなっているのか、シャイナの腕力程度ではあらがえなくなってきているようだ。良い傾向である。



「あー、ちなみに服はオレが脱がすから、そのままの姿で脱衣所まで来るように」


「はい。わかりました。…え? 服を脱がす…? 脱ぐじゃなくて?」


「じゃ、先に用意しているからゆっくり来てくれ」



 その言葉を理解できず固まるセノアをよそに、アンシュラオンは浴室に入っていった。



(いやー、楽しみだな。最近はサナも自分のことは自分でやれるようになったし、お世話をあまりしていなかったんだ。だが、今回は思う存分できるぞ! 最高だな!)



 姉に散々教え込まれたため、女性の世話をしていないと手が震えるようになってしまった。麻薬中毒者やパンチドランカーの症状と大差ない。


 最近はサナも勉強のために自分で着替えをやらせているので、お世話の機会がぐっと減っていたのだ。それが非常にストレスであった。


 やはり男たるもの、自分の所有物の管理は自分でやらねばいけない。大事なものほど他人に委ねてはいけないのだ。




 ガラガラガラ


 浴室に入ると相変わらず大きな空間が現れる。


 この浴室は西側大陸の風呂を若干意識した造詣になっているが、それに成りきれない半端感がある。日本でたまにある「なんちゃって欧米式」みたいな雰囲気だ。


 とはいえ小百合の家の浴室の軽く十倍はあるので、ほぼ銭湯である。



「ええと…オレとサナ、シャイナにサリータ、ホロロさんにロゼ姉妹だから…七人か。十分入れるくらい広いけど、もうちょっと拡張しておくか。命気結晶も覚えたことだしな」



 アンシュラオンは備え付けの浴槽に命気で水を張りつつ、命気を結晶化させて空いたスペースにもう一つの風呂を作成する。


 備え付けの浴槽だと七人同時は少し狭いかもしれない。子供にありがちだが、サナは泳いだり潜ったりするのが好きなので、最低でもそのスペースは確保したい。



 命気を大量に放出して―――鉱物になるまで圧縮。



 こう書くと簡単だが、実際にやるのはなかなか大変だ。


 何千リットルという命気を使い、ようやく同じくらいの浴槽を作ることができた。一般的な家の浴槽が200リットル程度なので、その十倍以上は軽く使ったことになる。


 しかもこれは浴槽自体を生み出すために消費された量だ。真ん中は空洞の造りなのに、この消費量。正直割に合わない。



「うーん、結晶化は少し大変だな。慣れたらもっと簡単に作れるようになるかな? だが、思い通りの形になるのは便利で面白い。そのうちまた新しい創作湯船に挑戦してみよう。今度はそうだな…狼型かタコ型かな。デアンカ・ギースを模したら面白いか? …いや、グロいだけか」



 思わず職人の血が騒ぐが、今回は普通の浴槽にしておいた。


 こんなところにデアンカ・ギースを模した風呂があったら、ホテル側がいい迷惑であろう。ある意味で東大陸らしいと有名になるかもしれないが、自分は入りたくない。


 しかし、ただ四角い容れ物であるにもかかわらず、キラキラと輝く浴槽はまるでダイヤモンドで作られたかのように美麗だ。それだけでも何千万の価値がありそうである。



(このまま売れそうだよな。金に困ったら宝石商をだまくらかして高値で押し売りしてみようかな)



 知らない人間が見れば、まさに宝石である。成分はよくわからないが学術的な価値も高いはずなので、スラウキンが見たら発狂しそうなほど喜ぶに違いない。


 が、これはあくまで自分が所有する女性との風呂を楽しむためだけのもの。


 それを聞いたらスラウキンはショック死するかもしれないが、アンシュラオンにとってみれば結晶化の価値などその程度にすぎない。


 ソーメンを食べる時、透明の器のほうがちょっと涼しげでいいよね、くらいな感じだ。



「あとは加熱して…と」



 最後に火気を放出して命気を温める。一気にむわっと湯気が立ち込め、浴室内が白く輝いていく。


 ちなみに火気を配置して光を調節すれば、七色に光らせることもできる。最初はやっていたが、サナのリアクションがないのですぐにやめてしまった過去がある。


 今回は初めて入る子もいるので久々にやってみることにした。小さな火気を大量に生み出すと、周囲がミラーボールのように七色に光り出す。幻想的な光景である。


 これで準備は完了。



「よし、できた! それじゃ、お楽しみの脱ぎ脱ぎタイムだな!!」




 意気揚々と脱衣所に行くと、すでに六人がそこで待っていた。


 指示通り、まだ服を着ている状態だ。(シャイナは下だけ脱がされ、パンツが見えている)



「うむ、いい眺めだ。では、誰からいこうかな。よし、せっかく序列を決めたんだ。上から順番にいくか! まずはサナだ!!」


「…こくり」


「脱ぎ脱ぎしましょうねー♪ まずはボタンを外して…上着を取ってと。ふんふん、サナは可愛いなー」


「………」



 サナは何の抵抗もなく脱がされる。それが当たり前となっているので、むしろ脱がしやすいように身体を動かしてくれる。


 本気を出せば一秒もかからずに全裸にできるが、それではつまらない。じっくりとサナを味わうように脱がしていく。



「ふむ、もみもみ…少し筋肉がついたかな? 鍛練の甲斐があったな。お肌は…異常なし。しっとりすべすべだ。やっぱりこの色がいいよなぁ。うっとりするよ…サナちゃん最高!」



 サナの浅黒い肌を堪能しつつ、上着を全部脱がして上半身を裸にさせる。


 まだ子供なので胸はほとんどないが、妹枠なので胸はなくても問題ない。むしろ無いほうがいいと声を大にして言いたい。


 ただ、触った感触からすれば、成長すればおそらく中くらいの胸になりそうな気がしていた。それはそれで問題ない。サナはどんな胸でも似合うのだ。



「下も脱ぎ脱ぎしましょうねー♪」



 ロリータ服のスカートを脱がし、パンツ一丁になる。パンツもゆっくりと脱がし、その肌を堪能。



(癒される…! 癒されるよ! こんなにゆっくりサナを堪能するのも久しぶりだ。外や事務所だと集中できないしな。プライベートってのは重要なんだよ。周りにあんな臭い連中がいると思うだけで気持ち悪いし)



 仮に虫かごに入っているとしても、ゴキブリを見ながらサナを堪能しても気分が削がれるだけだ。


 それと比べ、久々のプライベートを楽しめるホテルは憩いの場である。


 最後に、一応確認。



「処女膜は健在だ。うむ、素晴らしい! 早く育つんだぞ。…いや、やっぱりゆっくり育っていいからな。まだまだ楽しみたいし」



 サナにはちゃんと処女膜がある。この膜というものも、人によって形はさまざまだ。


 女性器すら人によって形がまったく違うことがあるので、そういった意味でも個性とは面白いものだ。



「次はホロロさんね!」


「はい。よろしくお願いいたします」


「任せてよ!!」



 次は序列三位のホロロである。


 彼女は何度も脱がしているので、すでに慣れた様子だ。そもそも自分の言うことには逆らわないため、こちらも極めて脱がしやすい。



 上着を脱がしてブラジャー姿にして、一度堪能。



(うむ、バランスがいいな。ホクロがあるのがいいね)



 ホロロには口元のほかに、乳房の上部にホクロがちょこんとある。そのあたりもエロくて好きだ。


 ブラジャーを取りつつ軽く胸を揉んでほぐす、という芸当を見せると、ホロロが軽く甘い息を吐いた。


 さらに身体を触りながら下着を全部脱がし、全裸にする。ここでも一応確認。



「ぐにっと。…うむ、ホロロさんも処女だね。問題なし!」



 ホロロも処女である。やはり他人の手垢が付いていない女性は最高だ。



「さて…次はセノアだな」


「ひぅっ!」



 ギラっとした目でセノアを見ると、思わず一歩下がる。


 さきほどからアンシュラオンがやっていることを唖然とした表情で見ていた彼女である。まだ何が起こっているのか完全に理解できていないらしい。


 それも当然。こんな変態的な行為を最初から受け入れるほうがおかしい。サナやホロロのほうが変なのだ。


 その変な集団に入ってしまった普通の女の子が、今回の獲物である。



「ご、ご主人様! やっぱり私…じ、自分で…」


「大丈夫。これもオレの役目なんだよ。医者として君たちの健康管理をする使命があるからね」


「そ、そうなんです…か?」


「そりゃそうだよ。だからいろいろなところを触診しているんじゃないか。そうじゃないとおかしいだろう?」


「…そ、そうですね。普通はそんなことしませんもんね」


「そうだよ。だから全部任せてね」



 駄目だ、セノア! 騙されちゃいけない!! その男が言っていることは全部嘘よ!


 と天国のお母さんが言っていそうだが…ごめんなさい、お母さん。娘はもうこの鬼畜大王のものなのです。


 だから服を脱がされます。



「ほほーい」


「あうっ!」


「おっ、案外着痩せするタイプだね。意外と胸はあるじゃないか」



 最初見た時は胸がまったくない印象だったが、こうして見ると少しはある。


 だが、触ってみないとわからない。ぜひ触ろう。



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