52話 「【マップ戦:領主城4F】 その1」


(女の子の部屋だな…ここは)



 侵入した部屋の雰囲気は、明らかに女の子といった様相。


 カーテンやベッド、机の色もカラフルで、ヌイグルミもいくつか見受けられるので、若い女の子の部屋だと思って間違いないだろう。



(モヒカンの話じゃ、同年代程度の娘を集めているとか言っていたな。ここは、そういったスレイブの部屋の可能性が高い。となれば、サナがいる可能性も高くなる。注意深くいくか)



 どうやらこのフロアが目的の場所のようだ。


 アンシュラオンも俄然やる気になってきた。





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●領主城内 4F マップ戦開始


https://16509.mitemin.net/i316233/


※このエリアの通常パネルでの敵エンカウントはなし





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・南に移動 → 何もなし


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・南に移動 → 何もなし


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・南に移動 → 何もなし


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・分かれ道1 → 南に移動


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・南に移動 → 何もなし


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・南に移動 → 何もなし


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・南に移動 → 休息パネル


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 アンシュラオンが部屋の前に立つ。


 自分が侵入した部屋の反対側にある部屋であり、扉も同じデザインをしている。ならば、ここも女の子の部屋の可能性が高い。



(中に人の気配があるな。この雰囲気はサナとは違うっぽいけど、女の子のものかな?)



 この距離ならば、気配だけで相手の状態がある程度わかる。サナとは違うが、同年代の女の子に近い雰囲気を感じる。


 本当ならば素通りすればよいのだが、アンシュラオンには一つの感情があった。



(オレの物に手を出したんだ。なら、オレもあいつの物を好きにしてもいいな)



 ということで、遠慮なく中に入る。


 ガチャッと何のノックもなしにドアを開けると、中には予想通りに女の子がいた。


 年齢はサナより一つか二つ上だろう。藍色のショートカットをした愛らしい少女だ。


 アンシュラオンが入ると、ベッドの上から視線をこちらに向ける。どうやら寝る準備をしていたようで、パジャマ姿である。



(首にスレイブ・ギアスがあるな。やはりスレイブのようだ。ちょっと試しに命令してみるか)



「はい。今日の検診を始めますよ」


「はへ? 検診…ですか?」


「そうです。私は医者です」


「お医者さん?」


「お嬢様に頼まれて、皆さんの健康を管理するお仕事をしています。さあ、服を脱いでください」


「は、はい! お嬢様のご命令なら!」



 イタ嬢の命令だと勘違いした女の子がパジャマを脱ぐ。



「下着も脱いでください」


「は、はい」



 ついでに下着も脱がせる。



(おっ、何でも言うことを聞くな。というか、持ち主以外の言うことも聞いてしまうのか? それは危険だな。このあたりは当人の知能とか判断力も影響する問題っぽいし、サナや他のスレイブと契約するときは気をつけよう)



 ひょんなことから重要な情報を得た。ラッキーである。



「ベッドに寝てください」


「は、はい」


「楽にして…胸に触りますよー」


「あっ!」


「こらこら、動いたら駄目ですよ」


「す、すみません。触られるのなんて…初めてで」


「おや、お嬢様は触ったりしませんか?」


「は、はい。友達って…そういうことをするんですか?」


「する人もいますねー。いいですか、そういうときは相手の手を振り払って、涙ぐんだあとに平手打ちをするのですよ」


「え? お嬢様にですか? そんなこと…できません!」


「駄目ですよ。それが友情には必要なんです。遠慮なく平手打ちをしてください。相手が泣くくらいに。泣くまで叩かないと友情は結ばれませんから、絶対に殴り続けることです。わかりましたか?」


「そうなんですね…。知りませんでした。わ、わかりました。今度やってみます!」


「私以外の男の人に触られたときも、同じことをしてくださいね。そういう場合は、感謝の意味があるのです」


「勉強になります」



 平然と嘘知識を教えるアンシュラオン。



「じゃあ、診察しますから動かないでくださいねー」


「ひゃっ! ぬ、ぬるぬるします!」


「我慢してください。治療ですから」



 アンシュラオンが手に、ローションくらいにぬるぬるさせた命気を放出。


 さらにそれを胸に触れながら高速振動させる。


 ポヨポヨポヨ ヌルヌルヌル


 ポヨポヨポヨ ヌルヌルヌル


 ポヨポヨポヨ ヌルヌルヌル



「あっ、ひゃっ、ひゃっ!」


「声はもっと艶っぽく!」


「つ、つや?」


「そう。あっ、あぁあ! あはぁ! みたいな感じで!」


「は、はい! あっ、あはあ!! ああああ!」


「いいですよ! そうですよ! グッドですよ!! モミモミモミ! ヌルヌルヌルヌル! ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅっ!」


「あっあああああ! ああああ―――――――――っがく」



 少女は意識を失った。



「あれ? もうイッたの? ちょっと胸の上で命気ローションを振動させただけなのに…敏感な子だな。しょうがない。ついでに身体を調べるか」



 命気を振動させて身体の状態をチェック。


 これは怪我をしたときに使う実際の作業であり、ついでに少女の身体を診察してみる。



「うーん、ちょっと胃腸炎気味かな? やっぱりイタ嬢と付き合うってのはストレス溜まるんだろうな。治しておこう」



 口から命気を侵入させて胃腸に薄く展開。それらが瞬時に新しい細胞となって防護膜を張りつつ、古くて傷んだ細胞を侵食していく。


 数秒後には、綺麗さっぱり健康体になっていた。



「通りすがりの白仮面。その正体は医者。報酬はこれでいいや。モミモミ」



 まだ発達途上の胸を何回か揉んで、報酬の受け取り完了である。


 高額な医療費を請求する闇医者より遥かに良心的だろう。





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・分かれ道1 → 西に移動


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・西に移動 → アイテム取得


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「しかしまあ、成金趣味というか。廊下にいろいろ飾りやがって…」



 領主城の通路には、高級な調度品が飾られている。


 上級街にある高級店やハピ・クジュネから送られてくる貴重な品、あるいはさらに南から仕入れたような芸術品が並んでいる。



「下級街はあんなにボロなのに、やっぱりここの領主はクズだな。うん、そうだ。絶対に許せん。詫びの証として、いくつか持って帰ろう」



 といっても、どれも大きなものばかりなので、これを引きずって帰るのは非常に面倒である。


 よって、選ぶのは手頃なサイズのものかつ、値が張りそうなものに限定する。



「おっ、剣があるじゃないか。…って、これは張りぼてだな。何かもっとましなものは…おっ、この皿はなかなかいいな。これをゲットして、と。あとは…この椅子にはまっているのはジュエルかな? こいつもボッシュートだな」



 なかなかセンスの良い皿があったので、それを数枚ゲット。


 加えて、椅子や壺などにジュエルがあったので、それもゲットである。


 【高級風景皿】三枚、【低級ジュエル】三個ゲット。





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・西に移動 → 何も無し


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・分かれ道2 → 北に移動


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・北に移動 → アイテム取得


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・北に移動 → アイテム取得


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 なぜかここの通路には、いろいろな「玉」や「符」が台に置かれている。


 それだけ見れば、なにやら占い館の通路にさえ思えてくる。


 アンシュラオンはそれらを注視。



「これって…何かの術式が付与されているな。そういえば、術式を込められるのってジュエルだけじゃないんだよな。媒体として優秀ならば、どんなものにだって付与できるみたいだし」



 アンシュラオンは子供時代、戦闘に関する本は自由に読めたので、むしろ符に術式を書き込む符行術ふぎょうじゅつや、術具といった特別なアイテムのほうに馴染みがあった。


 玉もジュエルの一種だが、内部の気体に術式が込められており、符と同じく一回限りのものとして発動させることができる。


 範囲内にいれば対象者全員に効果があるので便利だが、敵がいれば一緒に効果を与えてしまうので注意が必要である。



「これは煙玉か? おっ、物理障壁玉もある。こっちは分身符か? いいじゃないか。全部ゲットだな」



 目に付いたものは一通りゲットである。特に罠も仕掛けられていないので、なぜこんな場所に置いてあるのかは謎であるが。


 【煙玉】一個、【物理玉】一個、【分身符】一枚をゲット。





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・北に移動 → 休息パネル


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 再び部屋が見えてきた。中には人の気配がある。


 ただ、他の部屋と違うのは、その扉にも符が何枚も貼られている点である。



「何の符だ? まあいいや。お邪魔しまーす」



 バリンッ


 何かの音がしたが、気にせずに入っていく。


 ドアを開けると、オレンジっぽい髪色の少女がこちらを振り向いて硬直している。その少女も非常に整った顔立ちをしていた。



「あっ、診察に来ましたー。服を脱いでください」


「え? え!? 診察!?」


「はい。診察です。あなたの身体の異常を全部治すために、胸を触りますよ。はい、脱いで」


「えと、えっと…ぬ、脱ぐ? 胸?」


「お嬢様の命令ですよ。早く脱いでください」


「…は、はい? 命令って…?」


「もう、面倒くさいな。脱がせてあげましょう」



 理解が及ばないようなので、アンシュラオンが率先して脱がせてあげる。


 少女は驚いてはいるものの、まったく抵抗することなく服を脱がされる。



「はい、力を抜いて」


「あ、あの…これ……」


「はーい、ぶるぶるしますから気をつけてねー。ブルブルブル、ヌルヌルヌルヌル!!」


「あっ、ああああ!! あひぃいい!!」


「おっ、いいですよ! いい声だ! もっと、もっと自分をさらけ出して!! 素直になって!」


「あっ、ああああ! ひぐうううう! ―――がくっ」



 少女は達して気絶。



「うーん、まだ十秒もやっていないのに…。もしかして、この世界の女の子は敏感なのか? でも、姉ちゃんなんて何時間やっても大丈夫だったような…。まあ、あの人と比べたらかわいそうか。こっちは一般人だしな」



 それから身体を診察。


 肉体面に問題はないが、精神力がかなり疲弊している様子であった。



「イタ嬢の相手は疲れるんだな。お疲れ様だよ。命気を全身に塗って疲労だけでも抜いてやろう」



 命気で疲労回復である。報酬の胸揉みも忘れない。


 前の子より育っているようで、それなりに楽しめる大きさであった。ついでに乳首もつまんでおいた。



 それから部屋を物色してみると、周囲にはさまざまな符が落ちており、さきほど少女がいた机の上には書きかけの符が置いてある。



「ああ、なるほど。この子が符を書いていたのか。ということは術士の才能があるのかな?」



 少女の首には緑のジュエルがあるので、彼女がスレイブであることは間違いない。


 ただし普通のスレイブではなく、特殊な技能を持った存在なのだろう。符が書けるのならば二級以上は間違いない。



「なかなかいい人材だな。オレも欲しいが、今はサナが優先だ。さよならー」



 白仮面は、けっして後ろを振り返らない。


 少女の胸を触れたのだから、よしとしよう。


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