第134話 何かしら付いてきました? (65)

 こんな感じで述べましたよ。うちの主人がですね、"わらわ" に述べてくる台詞は──解っていても、『ドキドキ、ワクワク』と、してきます。始めて "あの人" に告白をされた時のように胸が高鳴りますよ。


 どれだけ遠い月日が流れても……と、思う事は "わらわ" は主人に首ったけで、『愛! 愛していますー!』と、一人心を躍らしていたら、うちの主人がね。「俺が一番愛している妻は──今わざわざ聞かれなくて、フレイヤだよ……」と、述べてくれました。


 でもね、今わざわざそんな事を尋ねてくるなと、言わんばかりの顔をしているのが少し気に入りませんが。まあ、取り敢えずは合格です。まあ、此度は許しましょうか。


 と、いう事ですから、首無しお蝶の方を向いて──精霊召喚をしようと思います。「我が僕となりて尽くせ──これから先はバーン神族となりて余生をおくれ……」と、まあ、こんな感じで簡単に魔法を述べると──『あらあら不思議?』そこには、可愛いうさぎちゃんが一匹現れましたね(笑)


「おっ、お蝶……?」

「えっ、えぇ、ええええええっ! あっ、あなたこの容姿は?」

「フレイヤがお蝶の事を精霊にしたみたいだよ?」

「そ、そうなんですか?」

「うっ、うん、多分……だってお蝶は、バニーちゃんになっているから?」

「そっ、そうですね、良くは解りませんが……大きな耳が二つ付いていますし……あれ? 何か良くは解りませんが、お尻にフワフワした尻尾迄付いています……」

「ん? どれどれ? あっ、本当だ──可愛い尻尾が付いているね」


 まあ、こんな感じで、お蝶も他の者達と一緒で、うさぎ女にしてみました……ん? でも何だか、うちの主人とお蝶の二人があ和気あいあいしてる姿を見てると。何だか又ムカついてきましたね……だから雷を落としてやろうか? と、思ったのですが、大人気無いので、取り敢えずは、自身の口に手を当てて「ゴホン!」と、咳をしてみました。


 すると、お蝶のポンポン尻尾が付いたお尻ばかり見ていた──うちの主人が慌てて我に返り、"わらわ" の方を冷や汗かきながらみてきましたよ。もう、本当にしょうがない人ですね……だからもう『プンプン!』になりそうな "わらわ" に主人は、「フレイヤも早くこっちにおいで──そしてここに早く座って」と、述べながら。自分の横を『ポンポン』と、叩いて──ベッドに来いと誘います……

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