第128話 何かしら付いてきました? (60)

 と、いう事ですから、お蝶自身も正座をして、"わらわ" に向けて──手を併せ目を閉じりました……


 と、いう事は……お蝶自身も完全に覚悟を決めたようですから。いよいよ儀式を始めますね!


『アチョ! アチョアチョアチョ──!』


 まあ、恥ずかしいので、声には出しませんが(ポッ)取り敢えずは、心の中でこんな感じで気合をいれて、色々なポーズを取ってみると。家の主人が『お前なにしてるの?』と、でも述べたいような顔をして、"わらわ" を見ていまし。更に『お前頭大丈夫か?』とも、述べたいような顔にも変わりました。


 だから "わらわ" は、少しばかり恥ずかしいので、自身の顔が赤面をしてしまいましたよ。


 ……で、口に握った拳を当てて──「ゴホン!」と、一咳入れて、取り敢えずは、その場の雰囲気を誤魔化し、"わらわ" の気も落ち着かせ──『いざゆかん!』と、自分自身に気合を入れ口を開きました。


「では! いきますね──! その身を投げ打って──わたくしに奉公しなさい──お蝶解りましたかぁ、ああああああっ?」


 こんな感じで、"わらわ" はお蝶に、大きな声で述べました。

「はい、この身をフレイヤ様に捧げます……」

 お蝶からは、"わらわ" に身を捧げると言った、覚悟の言葉が漏れてきましたよ。


 う~ん、刹那──


『ふぅ……』終わりました、儀式の方は……これでお蝶自身も我が一族の仲間入りです(♪)


「……ん? えっ? ……あれ……?」


 何か良くは解りませんが、わらわのの目の前にいる、主人が、呆然とした顔と、言葉にならない声を漏らしながら。お蝶を……


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る