第119話 何かしら付いてきました? (51)

 まあ、このように先程迄、老人であった自身の容姿が急に若返った事に対して、 "わらわ" にお礼を述べてきましたよ。

 だからですね、 "わらわ" も田に対して口を開く事にしました。絶対に後ろを振り返らないようにしながら……


「えええ、別に気にしなくていいですよ。貴方がその容姿が気に入ったのならそれでよろしいですから……それよりもわたくしの事など気にせずに、二人でもっと精進なさい、そして沢山の子孫を残すのですよ……分かりましたか?」


 まあ、何を精進すれば良いのか、言葉を述べた "わらわ" 自身も良くは解りませんが。取り敢えずはですね、このような感じで、神らしく田に言葉を述べてみましたよ。


「はっ、はい、女王さま、ありがとう御座います! では頑張って今から精進します──女王さま、バンザイー! バンザイー! バンザイー!」


 すると田は、このように歓喜の声を上げ始めました──したらね、相手の雌の方は、更に野獣のような歓喜の声を出し始めたのですよ。

 だから "わらわ" は恥かしくなり慌ててその部屋を後にしました。

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