第42話 夫婦喧嘩になるのかな? (21)

「うむ、それでいい、それでいいよ……」


 俺はね、妻のこの私わたくしと述べる。お上品な甘え声が好きなんだよ。とくに俺達夫婦はヴァン神族だから。天界の神々からしたら。魔族と呼べれる種族の生き残りだからね。『わらわ』と自分自身の事を家の奥さんが述べたら。女神フレイヤというよりも、魔女フレイヤと言った方が、お似合いの容姿の家の奥さんだから、言葉口調を俺の好みに代えさせたのだ。『!私わたくし』と、述べるようにね。


「貴方……終わりましたよ……」


「……ん? あああ、ありがとう……」


 ふぅ、溜息漏れるね。何とか俺の体……というか? 小津の体が治ったみたいだよ。だから、俺は、自分の両手を『ニギニギ』と、握りしめてみた──、首、頭、動くかな?


 えぇ~と、足はどうだろう?


『あっ、あ、大丈夫そうだよ!』


「ど、どうですか、貴方?」


 フレイヤが心配そうに俺を見ているね。奥様自身が切れてした行為だから、気になって仕方がないのだろう。本当に泣きそうな顔をしながら俺を見ているよ。


「うん、大丈夫そう、心配かけたね。お前の記憶のない悟が、本当に酷い事を述べてしまったよ。本当に申し訳ない……。済まなかったよ……」


 まあ、こんな感じで、謝罪も述べて、深々と頭も下げたよ。俺の女神様に。


 するとさ、フレイヤは、溜めていた涙を流失しながら「いいえ、いいえ……」とだけ述べてくれたよ。


 だから俺は奥様に「おいでフレイヤ!」と、優しく声を掛けたら。「はぁ~い、貴方!」と、声をだしながら、フレイヤはしな垂れ掛かってきた。


 だから俺は、奥様と何度もキスも交わし。神話の時代以来の美の女神フレイヤの艶やかで柔らかい唇を俺は何度も堪能したよ。本当にフレイヤこいつはイイ女だからね。


 それにさ、これは本来は俺だけの物だった筈だ。だからこそ、今度は、自分の物を絶対に守るのだと、俺は心に強く強く誓ったのだ。


 



 ◇◇◇◇◇







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