第25話 夫婦喧嘩になるのかな? (4)
「はあぁあああっ! 今あなたは、
俺がね、先程女神フレイヤに暴言を吐いたじゃない?
するとさ、女神フレイヤは怒りをあらわにして、俺に対してね、地の底からでも響いてきそうな、低い憎悪のこもった怒号を放ってきたのだよ。
だから、俺は一瞬彼女に怯んでたじろいてしまった。
でッ、後方へと進み──逃げたいと思ったのだが、俺は相変わらずフレイヤに、自身の両手での胴絞め状態なのだ。
う~ん、それにさ?
女神フレイヤは俺を処理したいのか?
それとも傀儡したくて仕方がないのかな?
と、言うか? 今、妖艶魔女仕様のおばさんは、俺の暴言を聞いて憤怒し始めて、怒りをあらわにしているようだから。
俺の処分の方が優先権なのかも知れないね?
まあ、そんな様子と言うか?
もう先程までの、ニコニコ笑みして、柔らかい様子の女神フレイヤではなく……。
魔王と言うか? 魔女仕様のフレイヤは、氷のように冷たい紅玉の瞳で、俺を睨みながら──。
相変わらず懲りもしないで、お色気ムンムン妖艶攻撃の色香を撒き散らしてくるのだよ。
でもさ? 俺自身もこのまま魔女フレイヤに、やられっぱなしは、男として情けないから!
「はぁああああああっ! われの事を尻軽で、ふしだらな女と述べてやったわぁああああああっ! 誰とでも寝る女の癖に──! それがどうしたぁあああっ!? おおおっ! わりゃあああっ! 図星じゃけぇ、ワシに何も言い返す事も出来んだろうがぁあああっ! ワシは、われのような女と付き合う気はねぇえええっ! 結婚何か死んでもわれのようなぁあああっ! セフレ魔女とは絶対にせんけぇえええっ! はよう──! どっかにいけいやぁああああああっ!」
まあ、俺も大人気ないと言うか? 意識が朦朧としているのもあって……。
声を大にして叫ばないと、俺の意識が持たないから、ついついと……。
いくら俺よりもかなり年上の女性であろうとも、女の人なのだから、ここまで侮り、暴言を吐いたらいけないのだが……。
ついついと俺は、女神フレイヤに男らしくない言葉……。
特に思っていても絶対に、女性に言ってはいけない言葉を吐いてしまったよ。
だから後で考えると、大変に済まない言葉を吐いてしまったと、後悔をしたあものだよ。
う~ん、でもね、今の俺は、未だそんなゆとりははない!
意識が朦朧……。腹部はバカ女神に両手で締め付けられているから痛くて仕方がない……。
だからこんな、酷い事を俺にしてくる相手が、女神や前世の妻だろうと関係ないよ。
俺自身が嫌な物は嫌だ!
こんな淫乱な女を彼女や嫁にするのも嫌だし、吐き気もしそうだ……。
俺の身体中に蕁麻疹が湧いてくる。
それにね? 俺が先程から何度も愚痴を漏らしているけれど。
大体こいつ……。
まあ、女神フレイヤだけど、俺の事を夫だと離れたくないとか、言葉をもらしているわりには……。
何で? 先程からお色気ムンムン妖艶攻撃に、俺の腹部を両手で絞め付ける……。
これって、どう考えても?
このバカ女神は、俺を殺傷する気満々だと思うのだ。
先程も俺が愚痴で漏らしたけれど。
だってさ、これが今の俺のこの容姿……。
まあ、俺的には、魔王バージョンと、命名したけれど。
俺がこの容姿でなければ等の昔に、胴体真っ二つか?
このバカ女神の出す淡くて甘い香りの色香にやられて──。
周りて倒れている男達みたいに、当の昔に俺自身もこの世を去っていると思う……。
と、言うか? 確信できる程だよ!
だからこのバカ女神が、俺の事を愛していると囁いてきても──。
俺は全部ウソだと思っているから、絶対に騙されてはいけないと、心に固く固く誓うのだよ。
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