第751話 驚愕、前田利常
1613年4月20日
前田利常が茨城城に到着すると、鉄黒漆塗風神雷神萌美少女に目を奪われ立ちすくんで止まっていた。
「噂には聞いてはいたが素晴らしい、これだ。私の目指している物はここにあった」
と、ため息交じりに言葉を出していた。
「良いでしょ。この門」
「はい、素晴らしいです。そして、そこに見える天守の萌装飾もまた美しいです」
と、目を輝かせていた。
「これを作りたいです」
「ドイツ藩で取り入れて文化を広げては?」
「はっ、父上様の元でこのような物を作るように励みます」
と、拳を握っていた。
そんな前田利常をもてなした翌朝に、まだ馬より遅い蒸気機関車に鹿島港へと向かった。
蒸気機関船には慣れている前田利常だが、その仕組みで陸を走るという機関車にも感動する。
「素晴らしい。馬を必要とせず大量に物を運ぶ技術、この利常、常陸様の発想力に感服つかまつりました」
と、言いながら車窓を見てると、大きな爪のアタッチメントを取り付けた菱形戦車が田畑を耕す試験を始めていた。
「常陸様、あれも蒸気機関ですか?」
「あれは石炭ではなく、油を直接燃やして動力に変えているエンジンを搭載しています」
マッドサイエンティストスト-カ-、チ-ト過ぎるヒロイン、磯原佳代によって作られた戦車も大量生産が開始されている。
平時は農作業に使えるよう工夫するよう頼んである。
「馬や牛などが必要としない時代が来るのも夢物語ではないですね」
と、感心していた。
平成時代、日本では馬や牛を農作業に使っているのは見ることはなく、さまざまな機械がその代わりをしていた。
次の時代ではその機械も、人工知能で勝手に動いてくれるという研究がされていた。
今から、機械が導入されるのが研究されれば、この時間線では2000年代では完全自動化も夢ではないだろう。
そんなことを考えながら、常陸国の景色を目に焼き付け、鹿島港に向かった。
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