第290話 変態的美少女
鶴美は残念な美少女だった。
樺太城はさほど広くはなく、あてがわれた部屋も8畳ほど、これが一番立派な部屋らしいのだが、板張りの隙間風吹く質素な部屋。
警護の関係もあり、お江、小糸、小滝も同室で寝る。
伊達政宗は別室が寝所となっている。
お江、小糸、小滝は同室でも気心知れた側室なので別にかまわないのだが、流石に四人で夜伽をするなどと言う事はしなく夜は静かに寝て昼間は真田幸村と左甚五郎から届く進捗状況の連絡に目を通して城から指示を出す生活をしている。
この辺は茨城城にいるときと同じような仕事をしているのだが、夜な夜な鶴美は忍び込んで来た。
俺が眠りが深くなった頃合いを見通して布団に入っては俺を丸裸にして抱いて寝ている。
俺は俺で抱き心地が良いので夢うつつてでがっしり抱いて寝てしまう。
目が覚めると、お江が足でぐりぐりと俺の股間を痛めつけて蹴りつけてくる。
どことなくお初に似てきている。
お江、頼むから甘えん坊キャラでいてくれ。
「鶴美、流石に皆が同室なのだからやめてくれないか?」
「だって、心地よいのですもの。常陸様のぬくもりに包まれて寝る。至極の一時、病みつきです」
「なら、せめて裸にするのはやめてくれないか?」
「駄目です。裸だから良いのです。常陸様はお嫌ですか?」
ちょうど良いCカップほどのぷるっとしたオッパイ、ピンクの綺麗な乳首を見せつけんばかりに胸を張る鶴美。
「マコは女の人の胸好きだからね、しかも、大きいほど」
と、お江は頬を膨らませて平たい胸族代表みたいな胸に手を当てて言う。
「だから、俺の性癖を言うんじゃない。真実だから言われると恥ずかしいんだ。それにチッパイだってオッパイ。大好きだぞ」
「マコ~、また言った。そのチッパイって悪意を感じるんだけど」
「私も心が今悲しみの悲鳴を上げました」
と、小滝まで言う。
「オッパイの話しは終わり、鶴美、俺の側室となるのなら節度を守ってもらわないとならないなんせ俺には多くの側室がいるからな」
「そうだよ、鶴美ちゃん、マコは10人の正室と側室がいるんだから毎日交代でかわりばんこに抱かれる決まりになっているんだからね。鶴美ちゃんは11番目なんだよ」
と、お江が説明すると鶴美は俺に抱きつき、
「毎日が良いです。毎日こうして眠りたいのです」
と、上目使いで言う。
かわいい、今までにいないタイプの側室だ。
「駄目ーーーー甘えん坊は私の特権なんだからね」
と、お江が珍しく本当に怒っていた。
「鶴美、黒坂家の側室決まり事を守れないなら、連れて帰れないぞ」
と、言うと、上目遣いをしながら涙を流し
「わかりました。悔しいですが、北条の者としての人質の役目もありますので我慢します」
と、言ってくれた。
鶴美、みんなと上手くやっていけるのかな?
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