第282話 伊達政宗乗船

 鹿島城から出港した俺の南蛮型鉄甲船艦隊三隻は2日かけて仙台にある港に入港すると伊達政宗は甲冑姿でぱっと見ると1000人ほどの家臣団を集結させて待っていた。


俺は船から降りる。


「政宗殿、戦に行くわけではないので甲冑は・・・・・・それにその軍勢は、乗船人数は30名までにしてくれないと」


「そうでしたか、なら急いで着替えて家臣も厳選いたします」


選ばれた家臣の有名どころは鬼庭綱元、支倉常長。


伊達政宗のもっとも重臣と言われる片倉景綱と伊達成実は留守居役。


伊達成実はいざという時の、伊達の跡取りとして任命されているらしい。


伊達政宗と鬼庭綱元と家臣五人は俺の船、一番艦に乗船、支倉常長が率いる残りの家臣団は三番艦に乗船した。


「政宗殿、今回は日本国内ですが蝦夷地の北端、こことは違う風景、気候などを味あうのには良い経験と思い誘ったのです」


「はい、お誘いいただきありがたいです。異国に行きたいと、うちでは言っていたのですが、跡継ぎがまだの為か家臣達に反対されましてね。ですが、樺太、国内ならと小十郎も許してくれたのです」


「まぁ、船旅は必ずしも安全ではないですが、うちの戦艦の家臣は元は手練れの九鬼水軍の者もおりますので、航海術に長けております。安心して船旅を楽しんで下さい」


「よろしくお願いします」


と、頭を下げる伊達政宗を乗せ仙台港を出港した。


伊達政宗の野望はと言うより興味は国内の領地を広げるより、世界に出たいと言う興味に変わっていた。


そんな伊達政宗を乗せた真夏のギラギラとした海の光は新たな新時代の始まりを告げるようだった。




「友人と 夏海進む 新時代」


と、一句読み懐に入れてあるメモ帳に書き残した。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る