26人いる!

作者 相沢泉見

36

14人が評価しました

★で称える

レビューを書く

★★ Very Good!!

萩尾望都の『11人いる!』が好きすぎて、似たタイトルのものを見つけると必ず読んでしまいます。
定員が10人なのに11人目がいる『11人いる!』と同様に、本作も定員が25人のところに26人目がいます。
そしてこれまた『11人いる!』が11人目を探して全員が疑心暗鬼になるのと同じように、本作でも仲間はずれを探して紛糾します。
もちろん、そこがこの手の作品の醍醐味なのです。
さらにどちらの作品も、その仲間はずれは、、、

ここから先は、実際に読み比べて見てください。

★★★ Excellent!!!

お船が女の子になったり、競走馬が女の子になったりと巷のゲームやアニメで根強い人気を誇る擬人化もの。
本作もそうした擬人化ものの一つなのだが、本作で擬人化されているのは何と数字、それも素数だ!

舞台となるのは、1から100までの間に存在する素数だけが集められた特殊なクラス。
しかし、その日クラスにいたのは26人。本来いるべきは25人、つまりこの中に素数ではない数字が紛れ込んでいる!? 
果たして、選ばれし素数の中に潜む『ニセ素数』は誰なのか?

そんな擬人化ものにして、ミステリーでもあるのが本作品。
いくらなんでも数を擬人化するのは無理があるのでは? という気がするが本作は素数にまつわるちょっとした薀蓄を紹介しながら、その薀蓄を絡めて無味乾燥な数字にそれらしいキャラを当てはめているから面白い。『セクシー素数』なんて単語初めて知ったよ……。

また犯人当てでも「そもそも素数とは何なのか」という初歩の初歩から始めて、しっかり理詰めで犯人を追いつめていくので、数学が苦手な人も安心。
馬鹿馬鹿しいようでいて、擬人化ものの奥深さを味わえる作品だ。

(新作紹介 カクヨム金のたまご/文=柿崎 憲)

★★★ Excellent!!!

そんでもって終盤からまたひと山あって、いい感じで上手に終るという、文句のつけようのない、ユニークでユーモラスで、かつ知的な、完成度の高い短編でした。こういう作風はメチャクチャ好きです。良い作品を読ませていただきました。