『世界』

冷えきった校舎に ため息がひとつ


温かな教室に 笑い声が満ちる



遠い海の向こうでは


銃声が響き 悲鳴が上がる



時を同じくして


産声と共に 歓声が上がる



そのどちらも現実であり 真理だ


だけど僕らは 目の前の世界しか知り得ない



彼女の嗚咽を 彼らの涙の訳を


きっと僕が知ることはない

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