百十四 こねてたたいて

 肉の在庫がかなり残っているのを見て何か作れないかを考えているとある物が頭の中で浮かんだ。事項しようと思って準備をし始める。


「フルグル何か作るの?」

「作ってからのお楽しみで」

「それが、お昼ご飯?」

「そうですね」

「見る限りお肉だね」

「そうです。お肉料理です」


 そんなたわいもない会話をお姉様達としてから作業に入る。まず初めに、ひき肉を作って、パン粉と塩、コショウと牛脂をいれてこねてから小判サイズに作って、空気を抜いていく。

 その後、今朝になって、腸を取り出して、肉を詰めていく。これで、ソーセージが出来る。やり方は、屋台のお肉屋さんに聞いていたので、上手く出来上がる。少し熟成させたいので、寝かして置いておく。これで、ハンバーグとソーセージが出来上がる。続いて、串に、玉ねぎ、ヒレを交互に刺していき串カツを作っていく。これを揚げればきっと肉汁が溢れて美味しいだろうなと思いながら作っていく。そんな中で、リビングからトランプをしている声が聴こえてくる。


「カメッリアお姉様甘いです」

「ここは、革命です」とマールムお姉様の声が聴こえてくる。

「他に誰か止める人いないの?」

「エースが、四枚しかない」

「駄目かぁ~」


 凄く楽しそうな声が聴こえてくる。流石マールムお姉様が、一番を取ってるらしく勝ち続けている。下準備も終わったし、ソーセージを蒸す作業に入る。お肉屋さんから貰ってきたバナナの葉っぱと一緒に、蒸していく。その間に、ハンバーグのソースを作っていく。お父様が飲んでいる赤ワインを少し貰ってきて、デミグラスソースを作っていく。ゆっくりと焦がさない様に、煮込んで行く。

 次に、揚げ物をする為に、油を温めて、さっき作ってた串カツを揚げていく。ゆっくりと耳を澄まして聞いていると揚がった音が聴こえてくる。そのまま順番に、串をタッパに入れて油をきっていき、その間に、蒸したソーセージの様子を見てみるとしっかりと出来上がっていた。


「凄い甘い匂いがする」

「たぶんですけど。バナナの葉から出た匂いだと思います」

「お菓子作ってるの?」

「揚げ物は、作っていますよ」

「お昼ご飯の準備じゃないの」

「あってます」

「もう少ししたらハンバーグ焼いて行きますね」

「もう直ぐお昼だね」

「そうですね」

「今日は、豪華なの?」

「お肉色々ですかね」

「お肉かぁ~ いいね」

「楽しみにしていてください」


 蒸したソーセージを容器に移して、デミグラスソースの火を止める。一応ここまでは、完成だけどもう少ししたら焼きに入ろうかなと思って、お姉様達にいつ頃食べるか聞きにいくと。どうやら勝負もついたらしくもうお昼にしてもいいと言ってくれたので、さっそく焼く事にした。

 ハンバーグを焼いて行く。両面に焼き目をいれたらそのままオーブンに入れて焼いていく。勿論この日の為に、石を削って作ったお皿に乗せて焼いてく。人参を甘く煮て、ジャガイモを蒸かし作っていく。これでだいたい完成しただろうと思って周りを見た所問題なさそうだった。


「完成しましたよ」

「石が熱いので、気をつけて食べて下さい」

「ナイフ、フォークは、ここにおきますね」


 完成したハンバーグ、ソーセージ、串カツを同時に乗せていき。お姉様達に配っていく。嬉しそうな声が聴こえてきた。


「凄いね。ジュージュー鳴っているよ」

「こんなに、お肉食べていいの?」とロートゥスお姉様から楽しそうに言われる。

「お肉だけでも種類あるね」とカメッリアお姉様にも言われる。

「「「いただきます」」」


 皆で、楽しくゆっくりとお昼ご飯を食べていく。ジュージューと音が鳴りながら美味しいねと嬉しそうに食べていき楽しい時間が、あっという間に過ぎて行くんだった。

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