第15話 見ている

 1年少しだけど、私は学校であなたをずっと見てきた。いつも笑顔で明るくて、学校内なら誰とでも話せる。男子の事は私よりだめだし、そもそも話すら出来ないのも知ってる。ネットでは仲良い人いるみたいだけど。

 いつになったら、あなたを私のものに出来るかな?

 未だに全ての人間に丁寧語でしか話せないほど癖になってしまったはずの私が、唯一タメ口で話す人。一番、私の心を見てくれた人。

 ただあなたは、私だけを見ているわけじゃない。接する全ての友達をしっかりと見ている。あなたのそのあまりに広範囲な好意の一部でしかないのは、あなたを見ているから知ってる。

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