第110話生きている者は死ぬべき事を知っている。

(原文:第9章5)

生きている者は死ぬべき事を知っている。しかし死者は何事をも知らない、また、もはや報いを受けることもない。その記憶に残る事がらさえも、ついに忘れられる。


生きている者は、生きている限り死ぬべき事も知っているし、他の事も知る。

しかし、死んでしまえば、何も新しく知ることもなく、何も報いもなく、生きる人々の記憶から、やがては消えていく。


そうなると、人は生きている限り、様々な事を知り、可能な限り、生を満喫することがベストなのだと思う。

これも単純にして、真理と思う。

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