第34話わたしはまた、日の下を見たが、さばきを行う所にも不正があり、公義を行う所にも不正がある。
(原文:第3章16)
わたしはまた、日の下を見たが、さばきを行う所にも不正があり、公義を行う所にも不正がある。
法に照らして公正であるべき裁判所においても不正が存在し、公義(正義)を実施するべき役人や警察のような組織にも不正があると、伝道者は語る。
法の番人たる裁判所においても、不正な判断がないとは言えない。
特に三権分立が確定していなかった古代においては、時の権力者の圧力で裁判結果などは、書き替えられたのかもしれない。
また、中世における魔女裁判、異端裁判などは、何の証拠もなく残虐な死刑を賜った人は、数限りない。
文章後半の公義(正義)を実施するべき役人や警察のような組織の不正は、現代の私たちでも、かなりわかりやすい。
汚職などは、洋の東西問わず、どこにでも存在する。
また、役人の中には時の権力者の意向が第一、正義である不正であるかは判断せず自らの保身と出世を考えて行動する人が、見受けられるのが事実である。
なかなか、厳しい言葉にして、現代にでもそのまま使えるような言葉と思う。
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