第7話前の者のことは覚えられることがない、また、きたるべき後の者のことも、後に起る者はこれを覚えることがない。
(原文:第1章11)
前の者のことは覚えられることがない、また、きたるべき後の者のことも、後に起る者はこれを覚えることがない。
人間は、以前の人間が発生させたことを忘れてしまう。
それから今後生まれてくる人間が発生させることも、その人間の後に生まれて来る人間が、それらに気をとめることはない。
少々、わかりづらい文章ではある。
この文には、当然、今を生きる私たちが発生させることと、私たち自身の存在も、やがては忘れ去られてしまうという意味を含む。
おそらく意図することとしては、人間の記憶など、結局はあやふやなものと言うことだろう。
人間が過ちを繰り返す理由は、以前の人間が発生させた過ちを、あやふやな記憶で、忘れてしまうからという意味に理解した。
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