登場人物紹介③+用語集

 ☆サブキャラクター②


 ・マリア

 一見、綺麗なシスターさん…というのは仮の姿。本性は教義に反する者や異端者を「処分」する恐ろしい処刑人。教会の秘密部署に属する異端審問官。趣味は拷問、特技も拷問。三度のメシより拷問好きなワーカホリック。教会にとって“敵”である早坂碧の排除とイコル奪取が目的。参加証はルビーをあしらったロザリオ。マリアは偽名で本名はもう存在しない。

 *異能

 致死性の猛毒をバラの花粉にして散布するという能力。土のないところでバラが咲いてたら要注意。バラを枯らすor破壊することで能力を解除できる。毒は異能によって作られたものなので、能力解除ですぐに解毒される。


 ・一臣蒔絵かずおみまきえ

 姫百合女子学園(仮称)というお嬢様学校に通うセレブ美少女。実家は元華族の家柄で大富豪。気位が高く常に自分が優先されてないと気が済まない。自分以外の全ての人間を見下している。夜花と直接の面識はないが、家同士の繋がりが理由で互いによく知っている。蒔絵は夜花のことを「卑しい下賎の子ども」と見下しており内心嫌っていた。

 *異能

 対象者を「自殺に仕向ける」洗脳能力。人間の防衛本能を無視して強制的に自殺をさせる力で、作中の紅太のように相手は死の恐怖を忘れて死のうとする。ただし夜花のように強靭な精神力を備える者は洗脳が効かない。


 ・田所亮司たどころりょうじ

 四十路手前にして係長止まりの、うだつのあがらないサラリーマン。無能ではないが社内政治が不得意で要領の悪さから出席に失敗した。イコルによって会社の奴らを見返してやりたいと思い争奪戦に参加。超奥手かつ女性に不慣れなため、今まで恋人ができたことがない。

 *異能

 人間を食べることのできる凶暴かつ巨大な豚を複数召喚し使役する能力。異能で呼び出した豚なので本物の生命と違い死ぬことがない。致死性のダメージを被ると消え、新しい豚が補充される。田所が死ぬor気絶すると能力解除できる。


 ・白井真也しらいまさや

 落ちこぼれ医大生(留年)。女性にお手製の薬を一服盛るというイイ趣味を持つ鬼畜なド変態。争奪戦にも参戦者の女性を弄ぶために参加した。ちなみに薬で女性が苦しむ姿を見るのが好きなので、それ以上のことは基本的にはしない。

 *異能

 自分で用意(または調合)した薬剤を相手に“仕込ませる”能力。本文中の夜花のように、自分で薬を服用することを強制的に行わせる。ただし何の薬を自分で盛ってしまったのか、相手は(白井がバラさない限り)わからない。薬そのものは異能ではないので、能力を解除しても薬効はそのままなので治療が必要(だから紅太は夜花を病院へ連れて行っている)。


 ・水無月みなつき今堂こんどう

 紅太達にナッツとレモネードに関する情報を提供しようとしたが、(口封じのため)殺害された参戦者。自分達だけでは弱いため共同戦線を張ろうと持ち掛けた。それぞれ同じ大学に通う学生。ほぼ同時期に異能を得るが、間違って争奪戦に参戦してしまう。水無月→水を操る異能者で参加証はカチューシャ。今堂→障壁バリアを作る能力を有し、仮面(目から上を覆うタイプ)の参加証を持つ。


 ・手代木紅音てしろぎあかね(早坂紅音はやさかあかね)

 故人。紅太の叔母(紅太父の妹)。葉村陽の妻であり早坂碧の実母。

 どのような人物だったかは不明。異能者であり参戦者。前々回の争奪戦における、異例の“生き残り”。“戦利品”として、勝者・葉村陽が娶り碧を産み落とす。

 紅太の叔母として「手代木紅音」、碧の母(陽の妻)として「早坂紅音」の二つの人生を送る。

 その後、事故に見せかけ自ら命を絶った。


 ・手代木紅葉てしろぎくれは

 亡くなった紅太の母親。紅音とは学生時代からの親友。どのような人物だったかは未だ不明。


 ・星宮友希せいくうゆうき

 故人。旧姓は金条きんじょう。享年19歳。

 夜花の実兄。親族婚を繰り返し重い遺伝病を抱える一族「星宮せいくう」の生まれだが、彼らの引き継ぐとある“呪い”を受け継ぐことなく健全に育ったかと思われていた。だが年の離れた妹の誕生により、ある歪みを抱えて生きていくことに。

 両親が病に倒れそのまま亡くなったあと、赤子の夜花と共に縁もゆかりもない金条家に引き取られた。その後、妹が芸能界デビューを果たし華々しく活躍する裏で密かに争奪戦へ参戦し、若くして戦死する。

 妹へ度の過ぎた兄妹愛を抱き、彼女のためだけに栄誉と名声を得ようとした。自己犠牲の精神に生きるエゴイスト。

 一度は金条姓を名乗るものの、結局高校生の時に星宮姓へ戻している。



 ★用語集


 ・イコル

 持ち主に絶対の勝利と永遠の栄光を約束するという伝説上の代物。“神の血”を意味する聖遺物。見た目は発光する金色の液体。なんにでも溶かすことができ、イコルを希釈した液体を注射や飲むことで摂取すると適性があれば“異能”を得ることができる。実はある“弱点”があるのだが、今の段階では不明。一般的に、異能者以外の人類はイコルを持つ者に逆らうことができない。


 ・イコル争奪戦

 不定期に起きるルール無用の勝ち抜き戦。バトルロイヤル形式のデスゲーム。ただ1人の生き残り(勝者)にのみイコルが与えられる。勝者は必ず次の争奪戦を開き、主催として統括しなければならない。一度参戦すると基本的に降りることは不可。同盟や配下を得ることはOK。大昔は「聖戦」とも呼ばれていた。


 ・異能

 ひとことで言うとなんだかスゴい能力。炎や水を操ったり、人によって色んなタイプがある。死者蘇生、不老不死の能力は存在しない。適性さえあればイコルを飲む(または注射)ことで得られる。自分が取り込んだイコルの“含有率”と本人の気質により得られる異能の性質が決定する。基本的に含有率が高ければ高いほど威力が上がり、残忍な性格の人間には致死性の高い異能が宿るとされている。


 ・参戦エントリー

 争奪戦へ参加すること。主催から配布された参加証を身に付ける(所有)することで参戦したと判断される。


 ・参戦者プレイヤー

 争奪戦に参加した異能者のこと。身体のどこかにある参加証で見分けることができる。ちなみに敗北して戦死すると、参戦者に関する一切の情報が主催によってこの世から抹消され、“最初から存在しなかった”ことにされるらしい。


 ・参加証アクセサリ

 参戦者が身に付けるアクセサリー。特殊金属で製造されており、発信機代わりにもなっている。一部の人間は参加証によって各参戦者の位置や動きを捕捉している。とんでもなく高価なので売ればひと財産になる。一軒家買えるくらい高い。争奪戦で勝てば戦利品として貰える。売ってもいいしそのまま所持してもOK。


 ・同盟コンビ

 またはバディともいう。名の通り互いに争わず仲間になること、またはその人。参戦者同士で同盟を組むのが一般的だが無関係の異能者をコンビにすることもできる。ちなみにそれを悪用した例がナッツとレモネード。


 ・継承

 別な異能者から異能を譲渡され、それを受け継ぐこと。譲渡する側は、される側に自分の血液と、自らに異能を与えたイコル(一度自分が取り込んだもの)を飲ませる(または注射)。譲渡される側は、する側の血液とイコルを取り込む。双方に譲渡する(される)意思がなければ継承は成らない。


 ・序列

 争奪戦における順位。単純な勝率のみで決定するので、どんなに強くても争奪戦で勝たないと上がらない。それを逆手にとり、生き残りを図っていたのが水無月と今堂コンビ。


 ・アカデミー

 異能者のみがアカウントの作成と運用を認められる会員制非公開型SNS。基本的には異能者同士の相互扶助や交流を目的に運用されているが、争奪戦期間中はそこかしこで情報戦が繰り広げられている。参戦者はプロフィールに序列が記載される。運営は今のところ主催(早坂碧)。


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