ガール・ミーツ・六甲アート

作者 見る子

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★★★ Excellent!!!

僕は男だから、少なからず女の子には偏見があった。
というのも、怖いなぁ、って思うところや。
女の子に友情ってあるのかな、って感じで。

この作品を読んでいると、僕の想像していなかった世界が描かれていて、ページを進めるごとに胸が熱くなったり、意味もなく笑ったりしてしまう。

遠い昔の記憶が蘇るようで、懐かしくもなった。

そういう意味では、『一つの事にみんなで取り組む』ってことは、性別とか関係なく、こんなにも苦楽に満ちていて、掛けがえのない時間なんだなぁ、と改めて実感させてくれる。

しかも、女の子の友情を介して伝えてくれるのだから、男にとっては新鮮なものだ。

描かれている日常は全て純粋で、つまらない偏見を拭い去ってくれる。

どうか、一度目を通して読んで欲しい。
貴方が男性であるなら、知らない世界がここにある。

★★ Very Good!!

女の子の友情を等身大で描いた良作。
アートフェスティバルにひょんなことから参加することになったヒロインが苦手とする人との係わり合いに挑みながら成長していきます。
「友だち」っていいな。(異性関係が絡まなければね)


最後に
「みんなババアになったくせに『女子会』とか言ってんじゃねえ。」
と悪口を言ってしまった姉ちゃんに謝ります。

★★ Very Good!!

高校で親友同士であった5人の女の子たちが、思いをすれ違わせて大学へと進学。
それぞれが傷を抱えたまま、壊れて元に戻せなくなってしまった友情を、忘れられずに過ごしている。
女の子同士の友情の、すれ違い、通い合うヒリヒリするような感情の表現が美しいです。

時に生々しく、時に瑞々しく。
バラバラになってしまった友情、チームが、アートとともに少しずつ元通りに、それ以上に固く組み上げられていく様子、見届けた先に現れるラストシーンの美しさが印象的です。


★★★ Excellent!!!

沙織といのりは小学校時代から仲のいい友達だった。
中学で日向と香菜が、高校で共実が、一緒になった。
仲良しの5人はずっとこのままいられるはずだった。

――裏切り者……。
いつも元気で豪快ないのりが、静かにそう呟いた。
壊したのは全てわたしだと、沙織は理解していた。

それぞれ別の大学へ進んだ沙織といのりの日常は、
当たり前だった仲間達がおらず、むなしさが募る。
居場所を作れない沙織、酒に溺れてしまういのり。

ストーリーは沙織の視点を中心に進んでいくのだが、
六甲ミーツ・アートの参加を決めた芸大の学生達が、
遠慮のない表現をすると、ちょっとなかなかひどい。

追い詰められていく沙織、彼女を取り巻く人間関係、
過去のやるせないしがらみと現在進行形のトラブル、
止まってしまった六甲ミーツ・アートの展示品製作。

少女から大人へ成長する彼女達の青春物語の舞台は、
六甲山の土地と景観を活かした現代アートの展示会、
「六甲ミーツ・アート 芸術散歩」だ(2017年か)

検索してみた六甲ミーツ・アートの動画に見入った。
山と同化した作品、池の上の作品、光を使った作品、
映像や音声との複合、さわって楽しむ体験型、等々。

関西に住んでいた期間も長かったが、知らなかった。
今度、行けたらいいな。
このストーリーの舞台となった場所を歩いてみたい。