エア・ウォーカー  (完)

作者さま:森田

キーワード:バトル 空中戦 鬱展開


あらすじ

地上の生物を無差別に攻撃する謎の侵略存在『飛獣』と、飛行能力を持った新人類『反重力種』の戦い。『選ばれない存在』である事を自負する少年「真鍋マグ」は、襲撃の中で能力が明らかになり防衛組織『対空警邏』の一員となる。はたして東京を守る戦いの行方は……


感想

戦いの設定にオリジナリティがある。空獣は何故か地面に接触したら消滅するという設定と、これを利用した「地面にたたき落とす」ことを目指す質量兵器のアイディアが面白い。


~~~


飛獣の翼を切り落とすための質量鉈や、質量斧の類。

直接殴りつけてその運動エネルギーで飛獣の高度を無理矢理下げる質量槌。

金属杭を打ち込み、大質量の付与と構成体の破壊を一手で行う貫徹機構。


「最後に……これが最も重要な装備です」


室長が差し出してきたのは、黒い外套だった。

カラスの羽のように、光の角度で微かに緑がかる鈍い黒。

遮熱襲しゃねつかさねの黒は、東京の誰もが知っている、対空警邏の黒だ。


~~~


やはり、その作品ならではのルールがあるとバトルシーンに個性が出ます。

巨大で重い武器を持ち、黒い羽織を着て空を飛ぶ。空獣に巨大な矢を突き立てて引きずり落としていく。なんとも絵になりますねぇ。

ストーリーは非常に苦いけれど、それがいい。無力感に悩んでいた少年が、能力に覚醒し、戸惑いながらも変化を受け入れ、仲間たちと絆を深め、戦いの経験を積んでいくのだが……?

キーワードに「鬱展開」も入れてますが、いわゆる主人公最強の無双バトルが好きな人にはちょっとおすすめできません。

でも私としてはすごく好き。これ系の作品を見るたびに「根本的な原因と解決策が分からないまま、対処療法だけでハッピーエンドなんて無理じゃね……?」と思うタイプだったので。

最後にキャラの話をすると柊アリア中佐がお気に入り。オマケの闇深い描写はグッときますね(笑)


状態:完結

文字数:103,599文字


個人的高評価ポイント

◇ アイディアが良い!


作品URL

https://kakuyomu.jp/works/1177354054882303321

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