『君よ憤怒(ふんど)の河を渉れ』 ジョン・ウーのセリフチョイスのセンス!

 無実の罪で追われる身となった高倉健が、刑事・原田芳雄に追いかけ回される話。


 タイトルの『憤怒』は、本来「ふんぬ」と読むらしい。


 だが、「雰囲気が出ないから」と、監督が「ふんど」と読ませたらしい。


 重要参考人に会うため北海道を訪れては、警察意外にも命を狙われる。

 猟銃のワナまで。


 どうやら、悪徳政治家の秘密を探っていた際に、罪を着せられたらしい。


 熊に襲われるヒロインを、主人公がさっき拾った猟銃で追い払う。


 夜の新宿では、ヒロインが主人公をかくまうため、大量の馬を放つ。


 今では考えられないシーンが続出だ。



 ジョン・ウー監督が『マンハント』としてリメイクしたことでも有名である。


 オレも興味があって、ちょうどNetflixで見られるので見てみた。


『マンハント』にて、主人公が口ずさんでいる曲は、本映画のテーマ曲『孤独の逃亡』だ。


 だが、マンハントにおいてのツッコミどころは、セリフのチョイスである。


「男はね、死に向かって飛ぶ時もあるんだ」

 ここはいいのよ!


 大滝秀治の扮する権力者が、逃亡犯である高倉健にセスナを貸すシーンでのセリフだ。

 自分の娘が負われる身の高倉健にセスナの操縦法をレクチャーする。

 一人でセスナに乗り込む主人公を、権力者の娘が止めようとした。

 

 が、権力者は以下のセリフを言って娘を説得する。


 この場面は最高なのよ!



 問題は、


「見たまえ、あの青い空を。歩いていくんだ。君はあの青い空に溶け込むことができる」


 というセリフだ。


 かなり終盤の辺りに出てくるセリフである。


 このセリフが出てくるシーン……ぶっちゃけ最悪やからね!

 このセリフを吐くやつが、ドクズやからね!



「え、このシーンが最も思い出深いの⁉」


 と、思わず吹くから。

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