『ラスベガスをやっつけろ』 ジョニデ、HAGEる

「シャブ持ち込みは重罪」というベガスに堂々とシャブを持ち込んで好き勝手するジャーナリストの話。


 ジョニデは原作者のライター、ハンター・S・トンプソンに似せるため、頭を剃り落とした。また、役作りのため付き人として同行していたそうな。



 恐ろしく難解な映画で、普通の人が見ても「シャブって怖いね」って程度の感想しか出ない。



 どこまでがウソで、どこが真実なのか。


 ジャーナリストと弁護士二人が、交互に危険なドラッグに手を染める。

 無一文なのに高級ホテルを徹底的に汚しては、脱走するのだ。


 片方がバッド・トリップしたら、相棒がなだめる。

 次の日には、そのなだめ役がラリっている。

 そんな展開が交互に続き、手に負えない始末。


 今まで流れていた映像が実は幻想で、「実際はこうでしたよ」という後半戦が続く。


「アメリカ文化の闇」がテーマらしいが、理解が追いつかない。


 トリップムービーとしてはコレ以上ないレベルだが、分析しようとすると脳が拒絶する。



 オレも「誰か説明してくれよぉ!」と、感想解説サイトを駆け巡ってようやく記事にするレベルだ。


 ぶっちゃけ、同じシャブ映画の『イージー・ライダー』の方が「未来を閉ざされた若者の暴走! 背徳!」という意味ではわかりやすいかも知れない。


 アメリカシャブ社会の背景と哀愁というのがテーマらしく、アメリカ人にすら難解で、ブーイングも起きたほどだという。


 だが、好きな人にはたまらない映画らしい。

 そこはテリー・ギリアムの手腕と言えよう。

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