『グリーン・ブック』 ビール腹のアラゴルン
すっかりビール腹になったアラゴルンが、黒人ピアニストのツアーにボディガード兼運転手として同行する話。
実話に基づいた話で、主人公トニーの息子、ニック・ヴァレロンガ脚本によって映像化された。
トニーはナイトクラブで用心棒をしていたが、店の改装により休業を余儀なくされる。
再雇用先を探していると、「黒人ピアニスト・ドクの運転手」の職を得た。
ジャマイカ系アメリカ人のドクは、黒人ながらも世界一のピアニストであり、演奏によって偏見をなくしたいという志を持っている。
差別がいまだ残るアメリカ南部を旅する二人。
グリーンブックとは、「黒人が安全に泊まれるモーテルの場所、給油エリア」などが書かれているガイドブックのことだ。
だが、トニーは水道掃除をしてくれた黒人の使ったコップすら捨てる差別主義者だ。
当然、そのピアニストともやり合う。
ドクは翡翠を盗んだトニーを責めて、トニーは当時ケンタッキーにしかなかった「カーネルチキン」を無理矢理食べさせる。
演奏会当日、トニーはドクの演奏に聴き惚れる。
旅を経て、二人はよき友人となっていく。
それは、ドクに対する周囲の扱いが、あまりにひどかったから。
ディナーにフライドチキンを用意され、トイレは外で済ませろという。
トニーからフライドチキンをススメられて、ドクが嫌がるシーンだが、他のツイートで分かった。
チキン自体が、黒人差別なのよ。
結構淡々と描かれ、批評家からも酷評され、観衆からも、よく分からないという評価を受けている。
それゆえに、ユーモアがあるとも言えた。
本作に置いて、「正しさ」や「最適解」というのはあまり意識していないように思えた。
この映画に置いては二人の友情と、迫害がテーマであり、
「1960年代アメリカで、黒人白人の立場が逆転している」
というおかしさを表現したかったのだろう。
要は、細かいことを気にしないで見た方が楽しめるのかも。
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