第44話 学校の様子と子供たち 旧校長の話
儂の名は校長じゃまだ名前はないのう
さて、昔勤めていた儂の学校には20代後半の物理担当の鳴海 誠二という先生がいた
この小僧に色々と話を聞くと昔はサッカーという競技をやっていたが、そして怪我で挫折して教員となったそうな
教員は挫折じゃないわい!!
勝ち組は公務員じゃ間違えるな馬鹿もん
儂は小僧に説教をした
お前は何も分かっておらんといって怒鳴りつけた
教育というもの、人を育てる楽しさを知らんのかバカ者が
儂は自分を差し置いて、煌々と語ってやったぞ、決して儂の頭が光り輝いている訳ではない
まず、儂はこの若者の道を正したいと思った
何故そう思うかだと、それは人が幸せになるためには人を幸せにしなければいけないという事じゃ
嫁でも奥さんでもお客さんでも人を幸せにすると自分が幸福になれるのだし、それは摂理でもある
そんな事を滾々と語ってやったぞ、決して小便がしたかった訳ではない
そうだった、サッカー部とやらは人員が足りなくて廃部になっておった
鳴海よお前がやれ残業代は出ないぞ、いいか分かるかPTAをしっておるか?
馬鹿もの、あやつらはモンスターのごとく、強いのじゃLVが999あっても足りんわ
それから儂は戦々恐々と語ってやった、決して儂が怖い訳ではない
うむうむ、わかってくれたようだ
なに部費じゃと、まぁ少々なら融通できよう
なーにお前が実績を出せば儂の実績にもなるじゃろうて、これがWinWinじゃ
儂はそう言って笑った
数十年後にクラブの従業員の面接に向かった一人の老人がいた
********
僕は中三のいわゆる鳴海チルドレンだ
鳴海先生に推薦をしてもらったので、来年から別な学校に行く事になる
鳴海先生に聞いたら少し才能があるかも知れないから海外に行った方が良いと言われた
そこで交換留学のある学校に推薦してもらった
その推薦された学校に数か月通った後に交換留学生としてドイツに行く
今は一生懸命ドイツ語を勉強しているが、とても難しい
先生によると言語学は幼少期に行けば行く分だけ有利で年を取ると覚えにくくなると言っていた
その後の下宿先は先輩? ドイツに居る鳴海チルドレンの矢口選手の家に下宿させてくれるとの事だった
親への説得にも先生は来てくれたので助かった
親も旅費と留学先のホームステイ先が日本人の先輩なので安心していた
他の同級生やサッカー部だった人は皆鳴海先生のクラブに行ったのでコートはガラガラの状態だ
僕はたま先輩にチームを紹介して貰える事に成っている
僕もいつか鳴海先生に恩返しがしたい
一人で寂しくしていた僕をサッカーに誘ってくれたのは先生だった
さぁ僕の物語が始まる
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