第252話 隣のムッシューが激変のミラクル。


今が11月だろ?ええっと、どこまで話したか、すっかり忘れたが、庭のオートの散水システムを壊して、隣のムッシューに激怒されて……って、話はしたよな?


 その他にも書いたかすっかり忘れたが、庭に洗濯物を干すなら塀を立てる!という手紙をムッシューからもらったのも、同時期だな。えっと、5月の話だ。夏に書いていた時にはたしかそこらへんまで書いた気がする。


 俺ねえ、ほんとペコペコに世界一感じ良い男を目指して、何言われてもニコニコしてたんだよ。俺は結構、毒舌な方だろ?語学ができなくて幸いだな。面倒だなと思っても、うるせーと言わずに、「すいません」で全て通した。俺ほんとね、見た目だけは爽やかだから、それで済んじゃったね。


 何回手紙もらったか知らないが、とにかくいつもクレームが手紙で来るんだよ。ゲートを開けたらすぐに閉めろ、とかさあ。犬が逃げるから開けるな、ちょっと開けてさっと出ろ、みたいな。うちとムッシューのゲートは共有だから、仕方ないんだけどさあ、近所の人は「あのムッシューとうまくやっていけてるんですか?」と、俺らを奇人変人を見る目で見たね。


 まあ俺は日本人だから!


 で、もしかしてムッシュー消された?行方不明って話はしたよな。なんか知らんが、手術の術後の調子が悪く、結局一ヶ月ほど入院してたらしかった。帰ってきたのが6月。


 その後くらいからミラクルが起き始めたんだよ。えっと、何でだっけ。もう古い話だから、さっさと説明する。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る