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「楽屋での約束を覚えてるか?」
「……え? 楽屋の――」
〝
「あ。ぅ……も、もちろん――」
「俺が作った借りだ、俺も確かに覚えてる――――もう一つだけ、お前に借りを作っても構わないか」
「え?」
「俺の
ポカンとしたパールゥが俺の視線を受け――――やがて
「もちろん。あなたの頼みなら私は何だって、何度だって叶えてあげたいもの。だから私の気持ちなんて気にしないで」
「……ありがとう。それじゃ、もう一度だけお前を利用させてもらう。……パールゥ」
少しだけ、顔を近付ける。
表情に小さく緊張を
「約束だ。
「――――――え?」
『神の裁きを受けよ!!』
ロハザーの、
もうじき俺達の出番だ。
「……約束したぞ。さあ出よう」
「え、あ。うん」
生返事のパールゥを背に気持ちを入れ直し、呪いの程度を確かめる。
まだそう
ラブジュエリーファイトの時と同じく、これで俺は「勝てばキスする」身にもなった。
環境条件は、これであのときとほぼ同じ。
後は本当に、天に祈るだけだ。
◆ ◆
――――神ゼタンが創り出した
その背に投げかけられた
観客の熱気に後押しされた
「……すごいわねぇ。これ」
そう小声で隣に
シャノリア・ディノバーツと同じく
それを受けた相手は、当然――
(……プレジアの
そう遠くない席に座った大物に、リア・テイルハートが目を細める。
開演から間もなく、遅れて関係者席へとやって来た学長の姿に、周囲の生徒達は
(娘の活躍を見に来た、ってところか……本当にそれだけなのか?)
(でも、今の所監視してるような素振りもないね……)
小声で交わすテインツとチェニク。
先のエマの声にもオーウェンは応じず、ただただ舞台を見つめ続けている。
やがて舞台にまた明かりが
オーウェンの無言の理由。
エマには、大体の見当がついていた。
「――――俺達に何が出来るよ。何が残ってるよ、あぁ?――――
「…………そうだ。きっと神も同じように考えてるだろう。だから、奴らは必ず『詰め』の
「……詰めの先手?」
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