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「先のデモで、学長はある程度
「そうですかねぇ?!?!?!」
「
「いやいやいや。あり得んでしょあのカタブツオヤジが……」
「可能性の話です。ですから、許可を得に行くときはマリスタが行くのが最善かもしれませんね。発案者として」
「う、うーん……ケンカしないように気を付ける」
「しかし危ない
「ああ、何もねーよりマシだ。んで三つ目についてはどうなんだよ。正直これも
「ど――どういうこと、バディルオン君」
「アルクスだってバカじゃねぇ、きっと
『……!』
ほぼ全員が息を
ナタリーは小さく鼻で笑った。
「あやあや。以外に中身は詰まってるんですねぇ、その頭」
「うっせぇ。いちいちバカにしてんじゃねーよ」
「
「……それもまた、とんでもないね。僕らにアルクスを出し抜けってことだろ、それ」
チェニクが眼鏡のズレを直しながら
しかし、ナタリーはかぶりを振る。
「アルクスとの勝負じゃないんです。彼らを出し抜く必要なんかありませんよ」
「だ、だけどさ……」
「作戦を成功させるため、結果的に
「アルクスと、共闘する方法……うああ、なんか何から考えたらいいか分かんなくなってきた」
「すみません、話しを
ナタリーが小さく左右に首をふりながら、ニット帽のズレを直す。
その様が、ヴィエルナの目にはひどく不安に映った。
(…………どうしてそう感じるのかな)
「アルクスのことは置きましょう。大事なのは、アルクスにはない手札で襲撃者を
「アルクスには無い、手札……?」
「王女の存在ですよ、マリスタ」
「あ――そっか! あの子を上手く使えば……あれ、でもそれって、私達が王女に危害を加えるってこと? それマズいんじゃ――」
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