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つまり女性に生まれた以上、この先マリスタに待っているのは――当主となった
エマ・アルテアスが、今まさにそうであるように。
無論、ナタリーはそれだけがすべてだとは思わない。マリスタも、一歩下がってついていくなど性分ではないと思うだろう、と想定してもいる。
しかし、現在一族の
彼は当主として、マリスタが望む・望まざるにかかわらず、アルテアスを
そしてナタリーもまた、最終的にはそれが
そんな、幸せへ続く道を
そうした意味で――ナタリーは、マリスタの
〝私はこれまで――ずっとヘラヘラフラフラ過ごしてただけだもん〟
〝それは今だってそう。ケイの後ろをただくっついて、マネして、それで……いっぱしに『
〝誰かが考えるんじゃなくて、私達も一生懸命考えなくちゃダメなの!〟
――少なくとも、プレジア内部が急転する数か月前までは。
その場しのぎで、何の見通しも持たなかった少女。
それが今、ナタリーの目の前で――中身が伴わないながらも、「国を救うため」という明確な目標を胸に、その短所を燃やしている――――
「……そうですね」
「へ、」
「
「そ――それじゃあ!」
「ええ。協力しますよ。私のすべての力を
「ありがとうッッ!!!」
「あやぅっ!?! ちょ、ちょっとマリスタ急にそン――――抱き着かれるとッ?!」
「ああっ、ごめん! へへ――嬉しくって。ナタリーの力があれば百人力だからさっ!」
「…………まったくもう。協力するからと言って、百パーセント無茶なことをしようとしたら止めますからね。そこは勘違いしないように」
「うんっ!」
百パーセント無茶な時は止める。
その言葉が、「九十九パーセント無茶な時でも応援する」という宣言の裏返しであることを、ナタリーという人間を知るマリスタはすぐに読み取り、
「それに、あの男の作戦が実質丸潰れになったことで、多少胸の
「え。あのナタリー。私、ケイをどうやって完全に解放してもらうかも考えてもらおうと思ってたんだけど」
「
「? それのどこが悪いの」
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