15
ココウェルは圭を見下ろし、悩ましげに
「今のその
「…………!」
一体どうしたらいいのかしら。王国騎士は激務だもの、チンタラと病気が
「! 例外?」
「そう。メンドくさい試験や適性を見られない、例外」
ココウェルが、流し目で圭を見る。
物欲しげな表情をした少年をたっぷりと見つめ、王女は満足そうに
「それはね。王族の
「……専属?」
「そうよ。どこにも属さず、何にも縛られず――――いいえ。わたしにだけ属し、わたしにだけ縛られ、頂くわたしだけに仕え――――わたしだけを求めるの」
両手で少年の顔に触れたまま、王女は彼を壁に押し付ける。
「っ――!?、」
鼻先が触れる程の距離で、
「――――ケイ・アマセ、」
胸で押し
「――――
王女は少年に、短くそう命じた。
◆ ◆
夜。
学祭一日目は終わり、学生の活動できる時間も過ぎた深夜、プレジアを照らすのは、夜間のわずかな薄明かりだけだった。
そんな
数はそう多くなく、十に届かない程度であろうか。
陣を乗り
彼と同様に、星のような――
フェイリーが口を開いた。
「待ってたよ、ガイツ。ペトラ」
プレジア第四層、アルクス
先んじて帰還していた「
ガイツが、その肉体と同じく一切の
「まずは理由から聞こうか。フェイリー・レットラッシュ」
眼光の
「そう来るとは思ってた。現状の作戦を伝えるから――」
「違う」
「――ん?」
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