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三人の、いや四人の神とは何の
機神ディオデラは?
それとも――――神話として語り継がれているこの戦いは、もしや史実なのだろうか。
神の「
契約によって得られる力には、やはりまだ隠された何かがあるのか?
………………そんな、
やはりというか、このシーンで俺の相手となるパールゥの役への――というよりは、俺への――入れ込み具合が
「せめて、言葉にさせて――――行かないで。クローネ。ずっと私と一緒にいてっ」
目を
細めた目から涙が
人はそれを、名演技というのかもしれない。
だが、パールゥの現在の内情を多かれ少なかれ知る者にとってこの演技への打ち込みようは、明らかに演技以上の何かを感じさせる……と思う。
クローネはユニアを、包み込むようにして抱きしめる。
このシーンにてクローネが、ユニアがどんな気持ちで抱き合うかと言われれば、きっと意見は分かれるだろう。
それがいい判断かどうかは解らないが――
そこに明確な意図がなければ、シーンの雰囲気や照明、音による演出もブレてしまい、良いシーンにはならない……と、シャノリアは語っていた。
その彼女が、このシーンだけは俺達に解釈の余地を残してきたのだ。面倒なことに。
俺とパールゥはこのシーンを、「ユニアの気持ちに気付いているクローネが、それをやんわりと
当然ながら、俺とパールゥの間に解釈のズレがあっては、一つの意図を持ったシーンとして成立しないからだ。
俺とパールゥの間で、そこは明確に擦り合わせてある。
はず、なのだが。
「――――、?」
――離れていかない。
いつもならどちらともなく、程よい時間で離れる
いや、回りくどい言い方は止そう。
パールゥが、離れない。
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