8
「ど、どういうことっ、ハイエイト君!」
「別に、どうってワケでもねーけど。でも見ててそう思わねぇか? 普段あんだけ罵倒してる割に、よく考えりゃほとんど毎日アマセの近くに居んじゃねーか。おかしいと思わねーかそれって」
「……思う。思う!!!」
「馬鹿を言わないでいただけます馬鹿を。なんで私があんな意味の解らない男の近くに居なければならないのですか。吐き気がします答えはノーです」
「嘘ばっかり。そうやって自分を隠してっ!」
「貴女なら知ってるでしょう私がマリスタからアレを遠ざけるために動いていることを最初からそのように言っていた
「『あれはこの程度の苦境には屈さない』って!」
「――――、」
「『あれは止まらない。絶対に
「、、――文脈を読みなさい早とちり。あれは
「信頼してる人にしか――出ない言葉だよッ!!!」
「っ!?」
パールゥの放った弾丸が、ナタリーの視界を
(
間一髪、右に大きく飛んで回避するナタリー。
油断なく定めた視界を再度塞いだのは、
「〝炎の乙女、錬鉄の
「!!」
ナタリーに真っ直ぐ迫る、メガネの少女の姿。
「我は
「っ――――、」
ナタリーは体勢を立て直す
『
パールゥと同時に、その
――――ドシン、と。
重く
「!!!!」
「う――ぉ、」
ナタリーの身体も飛ぶ。
受け身さえろくに取れぬまま、ニットの少女は
即座に迫り、スカートであることなど忘れてしまったかのようにナタリーへ馬乗り、肩を
乾いた音が再び、鳴り響いた。
「ほら動揺してるッ!」
振り上げる。
「図星で黙ってるッ!」
乾いた音。
「ずるいんだよっ、必要にかこつけて!」
乾いた音。
「さも興味ないフリしてッ! 罵倒してっ! そうやって近付いてッ!!」
乾いた音。
「みんなっ……みんな近付こうと一生懸命なのにッ!! あなたはっ……」
音。
「あなたは……誰より自然にッ! 彼とっ!! 距離を詰めていってッッ!!」
音。音。
「ハァ、はぁっ……! それでっ……あんなにあっさりっ……!」
〝頼む〟
〝お前なら信用できる〟
――握られた拳が、
「彼の信頼を得てッ!!」
ナタリーの顔面を、真上から殴り
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます