2
「っっ!!」
首をひねられでもしたような声を
テインツは
「警備担当、
「やややややちょっ!!!! ちょっっっ!!!!とまっって!!!」
「だからそういう態度をとるからますます怪しいんじゃないか! 多いんだよこういう時期は、
「だから待ッ……勝手に触るんじゃないわよ商品に!!」
「触るのダメな商品って何なのさ、じゃあ見本を出してくれよ」
「みっ……や、だから……いいけど!! 別に悪いものじゃないけど!!」
「なんでそんなに見せたがらないんだよ……それが見本なんだね?」
「う、うん」
シータが顔を赤青させながら、自分の足元から小冊子を取り出す。
テインツが見ると、なるほど確かに見本であるようで、多少紙の
「じゃあ、
改めて、本の
「――――」
パラパラパラ、と
「――――ッッッ、」
――少年は顔を真っ赤にして、バヂンとその
シータの目玉が飛び出る。
「あ゛あッ゛ッ゛ンた何してんのよっ!!! 本が
「え、や、あ、ご、ごめ…………じゃなくて君ッ!!!! なんてっ、なんてものを売ってるんだメルディネスッッ!!」
「なッ……なんてものとはどういう意味よっ?! 書いてあンでしょが『
「両手でジェスチャーしなくていいんだよいちいちやめないか!! なにをスコスコ糸通ししてるんだ指で!!!」
「
「ちゃ、ちゃんと許可証は………………ある……」
同じく茶髪の少女は、
「ふふン、よーく目をかっぽじって
「じゅ、十年だって?! こんな店、去年の警備の時は一度も……」
「あなたこんな端に警備来てないでしょ。たまたま見なかっただけよ」
「そ、そんな馬鹿な……び、びーえる本売り場なんかがこのプレジア魔法祭に……」
「ていうか。さあ、謝んなさいよ、オーダーガードっ」
「……え、」
テインツが目をぱちくりとさせる。
謝罪など
「『なんてもの』とか、『こんな店』って言ったこと。謝んなさいって言ってんのよ」
「あ……」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます