魔王を倒した元勇者だけど、俺に世界は変えられないと思う。

作者 @arata2515

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★★★ Excellent!!!

異世界転生した先でも現世と似たような苦衷が何かと出てくるというのは、テーマ自体はそれほど珍しくはないかと思います。いわゆるなろう系のアンチとして作られたものであれば、それほど興味はわかなかったかもしれない。

しかしながら、本作は単なるアンチパターン作品ではなく、スムーズに自身の生活を異世界へと合わせていく描写がうまく、そこに独自性があるなと思いました。終盤に至ったあたりで、主人公がすっかりその世界の住人として生きているという。話が二転三転する中で個性的なキャラクターの中にとけ込み自分の居場所を作っていくところにも面白さがある作品ですね。

ラストは私には意外なしめかたでしたが、これはこれで一つの答えとしてアリだなと思います。全体を通して、いろんな意味で遊び心を感じる作品でした。第一印象とは結構違う、独特な雰囲気を楽しめました。

★★★ Excellent!!!

 世界観のリアリティや主人公の強さもさることながら、現役勇者のセリス・ロックハートがとにかく可愛いんですよ!

「あなたは、いったい、だれだっていうんですかあああああぁぁぁぁァァァアアアあアあうううゥゥゥああああぁぁァ……」

「わたしはァ――ッ!! 勇者セリスだぁああああぁぁぁアアアァァああああ――――ッッ!!!!」

 というパワの溢れる台詞の数々!

 そして素手で三日三晩殴り合いの死闘を遂げるという、近年稀に見る熱いソウルの持ち主です。
 やっぱ勇者は拳で殴り合わないとな……!

 このセリスという少女は、強い代わりに精神が不安定です。更に「世界」という大きな壁にぶつかっている。

 そういった少女の焦燥や、悔しいといった感情が、とても力強く描写されています。

 思うに僕は、セリスのそういった「熱さ」が大好きなんだと思います。
 変なレビューになりましたが、この物語とセリスが幸せな結末を迎えてくれたら、と思います!

 未読の人は是非読みましょう。そして一緒にセリスを応援しましょう(ガンギマリ)

 頑張れ頑張れセリス! 強いぞ負けるなセリス!

★★★ Excellent!!!



賄賂、天下り、親族経営、汚職、パワハラからセクハラに至るまで──。
この現代をひしめく数々の社会問題を前に、日々疲弊するこの僕(睡蓮たしぎ)の心。

「ここは一つ、流行りの異世界転生&俺TUEEEハーレム小説でも読んでスカッとするかー」

そう思って、本作を読み始めてしまったのが間違いでした。
だって本作に描かれているのは、僕らが生きているこの現実と何ら変わらない、
確執と軋轢だらけの薄汚れた世界なのですから!

主人公の草介は、かつて魔王を倒した元勇者。
陰謀渦巻く世界で、ひょんなきっかけからまた激動に巻き込まれていきます。

とにかく特筆したいのは、草介の気持ちに痛いくらい共感出来ること!

この社会はキレイゴトだけでは成り立たないし、
かといって薄汚れた犬っころには成り下がりたくない。
僕らがサラリーマンライフで日々感じているような葛藤と、
今にも消えてしまいそうな心の情熱。

それに近しい感情をありありと見せつけてくれる草介は、
とにかくリアルにアツい主人公です!

あと蛇足ながら、最後にもうひとつ。

現勇者のセリス・ロックハートがとにかく可愛い。
現勇者のセリス・ロックハートがとにかく可愛い。
現勇者のセリス・ロックハートがとにかく可愛い。

大事なことなので3回言いました。

草介かセリスのどちらか、あるいは両方が気になった方、
今すぐ本作を読むべし!

★★★ Excellent!!!

主人公は新聞記者。
疲れ果てた現代から、ファンタジー世界へ転生する。

この辺りを追うと「異世界転生、なろう小説ッッ!」と思うのですが、何というかちょっと雰囲気が違う。

もともと、筆者のこれまでの作品にも見られた、文芸的な巧さや社会に対する分析的・風刺的な視点が下支えを成し、堅牢な基礎の上に、コメディタッチにファンタジーが進みます。

異世界の新聞社、そして勇者、魔力、王都の政治にチートスキル。
ちょっと読者としての僕個人が好きになっちゃう女性キャラまで配置されて、なんとも、盛りだくさん。

作中で「あー、ここ、作者、遊んでるなぁ〜」と思えるところがイロイロあるのも良い。

でも、結構、膨れ上がってるのに、それが違和感なく、ファンタジーの物語として流れていくところが、凄いなぁ、巧みだなぁ、と思います。

まだまだ、続きそうですが、いろいろ、広がる物語と構成要素の中で、筆者がいかに最後に膨大な(?)伏線回収をやり遂げられるのかも楽しみにしながら、拝読したいと思います〜!